ジョー・バイデン副大統領とウラジーミル・プーチン首相、モスクワ、2011年3月10日。 Reuters アメリカで新大統領に選出されたジョー・バイデン――と主要メディアの大半は報じている――は、政治家として非常に長いキャリアをもっている。そして、その活動の一環として、ロシアとの交渉にも関係している。おもしろいのは、バイデンがソ連と現代ロシアのいずれとも関わっていることだ。以下に、ジョー・バイデンとロシアとの関係を簡単にまとめた。ちなみに、彼は最近、ロシアを「現在の米国にとって最大の脅威」と呼んでいる。 1979年 ジョー・バイデンは、1972年に米国の上院議員になり、1973年にソ連を訪問した。その6年後の1979年8月にさらにソ連を訪問した。行く先はレニングラード(現サンクトペテルブルク)で、訪問の目的は、米国の他の上院議員に、米ソ間の戦略兵器削減協定の締結を支持するよう説得することだっ