環境負荷が低い新素材を開発するスパイバー(山形県鶴岡市、関山和秀代表)は米投資会社のカーライル・グループなどから344億円を調達した。スタートアップの1回の調達額としては国内最大級とみられる。資金は米国工場の投資に充て、米欧で衣料品向けなどに新素材を拡販する。多額の資金を調達し海外展開に挑むスタートアップは国内で少なく、試金石となる。スパイバーはクモの糸にヒントを得た独自の人工たんぱく質素材「
中国ではシェアリングエコノミーが急成長しているが、バブルの様相も。写真は遼寧省瀋陽でBMW1シリーズを専門に貸し出すサービス(2017年8月10日撮影、資料写真)。(c)AFP〔AFPBB News〕 手軽なスマホ決済をウリにした中国のシェアリングエコノミーの台頭が、わが国でも報じられて久しい。昨年(2016年)の中国におけるシェアエコの市場規模は3兆4529億元(約59兆3500億円)に到達。今年10月の共産党大会においても、習近平はイノベーションやシェアエコの重要性を強調し、今後も国策としてイノベーション立国を進めていく意向を示した。 だが、中国のイノベーション業界はすでにバブル化した面があり、今年夏ごろからその問題点が盛んに指摘され始めている。結果、昨今の中国で話題になっているのが、中小業者の淘汰・倒産ラッシュだ。本記事では中国的イノベーション・バブルの陰で大コケしてしまった、「しく
この連載は現場の農家や農業法人を訪ね、その肉声を伝えることをおもな目的にしているが、今回は番外編。テーマは農地制度と税制だ。 先週まで2回にわたり、レタスの植物工場を運営するベンチャー企業、スプレッド(京都市)を紹介した(3月31日「最強の植物工場は『手づくり』で完成させた」、4月7日「植物工場が畑に負ける要素は?『ありません』」。 「人手がかからないので効率的」という一般のイメージと違い、植物工場は電気代などがかさむので、利益を出すのが難しい。これに対し、スプレッドは試行錯誤を重ねて「日量2万1000株」の生産体制を整え、黒字化に成功した。 そのプロセスを伝えるのが前回までの狙いだったが、工場の経営とはべつにスプレッドに聞きたいことがあった。敷地は農地なのかどうかという点だ。答えは案の定、「宅地」だった。 農地法の農地は「耕せる状態の土地」 田んぼや畑と同じく、作物を栽培しているのになぜ
3月1日、Life is Tech ! の主催で教育とテクノロジーの祭典「edu×tech Fes 2015」 が開催された。4番目のプレゼンターとして登壇したのは、2005年に創業し、その年の12月に世界初のミドリムシの食用屋外大量培養に成功した株式会社ユーグレナ 代表取締役の出雲充氏だ。「ミドリムシが地球を救う」で活動を続ける出雲氏が、自身の経験とその経験から今、若者に共有すべきことを語った。 10億人にミドリムシ5粒を届ける 出雲氏の原体験は、自身が高校時代に訪れたバングラデシュにある。バングラデシュは、世界で最も人口密度が高く、半分近い人は一日の所得が1ドルで生活する最も貧しいと言われる国の一つだ。 それまで食糧問題は「飢え」からくるものだと思っていた出雲氏。1998年の8月、NGOグラミンバンクのインターンシップとしてバングラデシュに訪れたとき、考えを改めることになる。 どの村に
SCHAFTのロボットの初号機(2013年5月撮影)。 2013年12月20〜21日に米フロリダ州で開かれた、米国防総省高等研究計画局(DARPA)主催の災害対応ロボットの競技会で、最近グーグルが買収した日本のヴェンチャー企業「SCHAFT」のチームが1位になった。SCHAFTは東京大学でロボットを研究する研究室のOBらによって、この競技会に参加するために設立された。彼らがDARPAから開発資金を得て競技会に参加し、さらにグーグルに買収された背景には、日本でのロボット開発における、大学での研究環境の維持とヴェンチャー企業の資金調達の難しさがあるようだ。 最終日の21日午後、フロリダ州マイアミ近郊の町ホームステッドのレースサーキットに設営された競技会会場で、SCHAFTは全8種目のうち最後の、はしごを上る競技に臨んだ。最高気温27度、強い日差しが降り注ぐ青空の下、多くの観客と関係者が見守るな
3Dプリンタを使って個人がハードを自作する――米国のジャーナリスト・クリス・アンダーソン氏が提唱した「MAKERS革命」ムーブメントを受け、国内でも低価格な3Dプリンタへの注目が高まっている。 岡田商店が運営するホビーロボット専門店「Robotma.com」(東京・板橋)が6月に受注を始めた3Dプリンタ組み立てキット「CellP 3Dプリンター」は、純国産ながら14万7000円(発売当初のキャンペーン価格は9万8000円)と低価格に抑えたプリンタだ。組み立てると最大で200(幅)×180(奥行き)×180(高さ)ミリまでの“3Dプリントが可能(積層ピッチは最小0.1ミリ)。剛性とデザイン性を高めたのが特徴だ。
起業して4年。年商4億、従業員10名まで到達した。しかし、ここにきて問題が発生している。というのも、創業メンバーである役員(自分含む)と中途入社メンバー間の意識の違いがヤバイ。わが社はマンションの一室で4人で創業した。当然のことながら、創業メンバーは一日20時間働いて創業期を乗り切った連中ばかりだ。創業メンバーの4人はほぼ横並びのフラットな関係だし、幸いに人間関係も良好で一人も欠けることなくここまで会社を育て上げることが出来た。言うまでもなく、自分を含めた全員がワーカホリックである。しかし、中途採用で新人を取り出してから我が社は完璧なブラック企業と化している。というのも、創業メンバーの残り三人が「創業時の自分と同じ働き方」を社員に強く求める傾向がどうしても止められないのだ。代取である自分としては、利益の最大化をムリに目指すより永続する業務のシステム化を優先し能力の属人性を限りなく少なくし、
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