JR西日本の看板列車として25年以上、人気を集めた寝台特急「トワイライトエクスプレス」。最終便は12日に発車する。大阪―札幌間片道22時間の長旅は、大勢のスタッフが支えてきた。鉄道ファンだけでなく、彼らもまた引退を惜しんでいる。 車掌歴17年 福田さん トワイライトの車掌は、通常の黒色とは違う緑色の制服を身にまとう。大阪から青森まで乗り、札幌へ向かう列車を見送った後に仮眠。札幌から折り返した列車で大阪まで戻る。大阪車掌区の福田博好さん(55)は17年間、月に2回この乗務を続けてきた。 初乗務は1998年。「すごい列車に乗れるという緊張感があった」。実はその数年前、自分の新婚旅行で札幌発トワイライトのB個室に乗った。最上級「スイート」の乗客が降りた後に車掌が部屋を見せてくれ、豪華な雰囲気や至れり尽くせりの設備に驚いた。改めて自分が乗務すると、スイートの乗客の振る舞いや言葉遣いには上品さがあっ
JR西日本は5月28日、1989年から運行を続けてきた寝台特急「トワイライトエクスプレス」(大阪-札幌駅間)を2015年春に運行を終了することを明らかにした。 すでに今年3月のダイヤ改正により、JR東日本の寝台特急「あけぼの」(上野―青森間)の定期運行が終了している。北へ向かう寝台列車は、「北斗星」「カシオペア」(上野―札幌間)、「トワイライトエクスプレス」(大阪―札幌間)、「はまなす」(青森―札幌間)があるが、このうち「トワイライトエクスプレス」の引退が決まり、残るは「北斗星」、「はまなす」、そして「カシオペア」だ。 客車が老朽化 「北斗星」と「トワイライトエクスプレス」は高い人気を誇っているものの、もともと客車の老朽化が指摘されてきた。車両更新の時期が迫る中、車両を保有するJR東日本やJR西日本は、2016年春の北海道新幹線開業を機に、運転を取りやめるのではないかとの観測も出ていた。
大阪と札幌の間をほぼ丸一日かけて結び、日本一長い距離を走る寝台特急「トワイライトエクスプレス」が車両の老朽化などのため、来年春で姿を消すことになりました。 JR西日本など3社が運行する「トワイライトエクスプレス」は、大阪と札幌の間のおよそ1500キロを日本海側を通って22時間から23時間ほどかけて結び、寝台特急としては日本一長い距離を走ります。 平成元年から運行が始まった「トワイライトエクスプレス」は、最上級の個室「スイート」に代表される優雅な雰囲気の客室や、大きな窓から展望を楽しめるサロンカー、それにフランス料理のフルコースが提供される食堂車などが人気を集め、部屋のタイプによっては、最も予約の取りにくい列車の一つとされてきました。 しかし、運行開始から20年以上が経過し、車両の老朽化が進んでいることなどから、JR西日本などは来年の春に廃止する方針を固めました。 これによって大阪を始発・終
大阪と札幌を丸1日かけて結ぶ国内最長路線の寝台特急「トワイライトエクスプレス」が、来春限りで引退することになった。JR西日本が28日に発表する。同社の看板列車として25年にわたって運行してきたが、車両の老朽化が激しいことなどから存続を断念した。 【写真】来春に運行終了する寝台特急「トワイライトエクスプレス」 「トワイライト」の運行は1989年7月に始まった。大阪駅を正午前に出発し、福井、金沢、富山など日本海沿いの駅に停車。札幌駅まで約22時間かけて走る。運行距離1495・7キロは国内で最も長い。 シックな濃緑の車体、豪華な個室寝台やサロンカー、高級ホテルのような食事やサービスなどが鉄道ファンらから愛された。週4往復の臨時列車だが、年末年始や大型連休期間は毎日運行されるほど人気がある。
JR西日本は21日、2017年春から走らせる豪華寝台列車の概要とデザインイメージを発表した。世界でもまれな1両1室の最上級客室を設け、全体の定員も30人ほど。運行ルートは未定だが、京阪神から日本海側や瀬戸内をめぐる構想だ。 JR九州の「ななつ星」などと同様、ターゲットは時間にゆとりがある団塊世代。西日本の景観や伝統芸能、食材をじっくり楽しめる旅行を提案する。インテリアや外装はそれぞれデザイナーを置き、食堂車で提供する食事は料理雑誌「あまから手帖(てちょう)」編集顧問でフードコラムニストの門上武司氏がプロデュースする。 列車は10両編成。客室車6両のほか、食堂車、ラウンジカーがあり、両端の車両は展望スペース付き。最後尾ではオープンデッキに出られる。客室は1両3室が5両分あり、1両まるごと1室にした最上級客室も設定する。カラーは「海や空の青さ、沿線の緑とマッチするように」と緑色を選んだという。
「気分は昭和の汽車旅行」――いすみ鉄道が15、16日に初の夜行列車を走らせた。乗客32人を乗せて、15日午後10時に大原駅(いすみ市)を出発。26・8キロしかない全線を、休み休みゆっくりと2往復半。翌日午前6時に大多喜駅(大多喜町)に到着した。 同鉄道は、国鉄時代に作られたディーゼルカー2両を所有し、さまざまなイベント列車に仕立てて走らせている。夜行は鳥塚亮社長(53)がずっと温めてきた企画だ。料金は1席分の6800円から4席1ボックス分を1人で使う1万1千円まで。同鉄道のディーゼルカーの運行を支援するため、5千円から50万円の年会費を払っている車両オーナー・サポーターを対象に、参加者を募集したところ、すぐに満員となった。 途中駅では列車の撮影時間を設けたり、駅にラーメン屋が登場したりして、参加者を楽しませた。
杉山淳一(すぎやま・じゅんいち) 1967年東京都生まれ。信州大学経済学部卒。1989年アスキー入社、パソコン雑誌・ゲーム雑誌の広告営業を担当。1996年にフリーライターとなる。PCゲーム、PCのカタログ、フリーソフトウェア、鉄道趣味、ファストフード分野で活動中。信州大学大学院工学系研究科博士前期課程修了。2008年より工学院大学情報学部情報デザイン学科非常勤講師。著書として『知れば知るほど面白い鉄道雑学157』『A列車で行こう9 公式ガイドブック』など。公式サイト「OFFICE THREE TREES」ブログ:「すぎやまの日々」「汽車旅のしおり」、Twitterアカウント:@Skywave_JP、誠Styleで「杉山淳一の +R Style」を連載している。 11月2日、仙台に本社を置く東北地域ブロック紙河北新報が「寝台特急『あけぼの』は本年度で廃止」とスクープした。「本年度限り」とは、
豪華列車でぜいたくな旅を楽しめる「クルーズトレイン」が今秋以降、日本にも登場する。JR九州が10月15日から運行を始める豪華寝台列車「ななつ星in九州」は、来年3月まで予約で満席。その好調ぶりに、JR東日本やJR西日本も相次いで豪華列車を導入する方針だ。利用客の中心は団塊世代などの富裕層で、将来は訪日外国人観光客の取り込みも狙う。 「豪華客船で得られる出会いが列車であってもいいと考えた」。九州各地を周遊するななつ星を発案したJR九州の唐池恒二社長はこう胸を張る。 イメージしたのは、往年の名優、ケーリー・グラントとデボラ・カーが主演した米映画「めぐり逢い」(1957年制作)。豪華客船で出会った2人が、再会を約束しながら、不慮の事故で会えずに終わる悲恋を描いた作品だ。 ななつ星の場合、ラウンジ車、食堂車を含めた7両編成で製造費は30億円と新幹線並みの費用をかけた。客室にはシャワー・トイレも完備
JR東日本は、豪華列車でぜいたくな旅を楽しめるクルーズトレインを2016年春以降の運行を目指し新造する。1両当たり2~3部屋の客室を設け、東日本中心に日本列島をめぐる豪華列車の旅を提供する。 クルーズトレインは、手厚いサービスが付いた豪華な列車で観光地などをめぐるもので、欧州のオリエント急行などが有名。日本ではJR九州が「ななつ星in九州」の運行を今年10月に開始する予定で、料金は3泊4日で1人当たり最高55万円と高めだが、応募が殺到した。 JR東日本のクルーズトレインは10両の専用編成とし、ダイニングやラウンジなどのパブリックスペースのほか、プライベートスペースは1両当たり2~3室の客室とし、2クラスのスイートルームを用意する予定だ。 車両には、非電化区域でもエンジン発電機で自力走行する「EDC方式」や、フルアクティブ動揺防止制御などの導入で優れた乗り心地や高い静粛性を実現するという。車
JR九州が10月15日に運行を開始する周遊型の豪華寝台列車「ななつ星in九州」。前評判は上々だ。昨年10月の最初の募集(13年10~12月分)では定員の7.3倍の814件の応募があった。第2期(14年1~3月分)は1000件を超え、8倍に達している(3月11日時点)。 運行開始を半年後に控え、徐々にその仕様・サービス内容が見えてきた。 車両は、「新幹線の1編成と同等の約30億円をかけて製造中」(九州旅客鉄道クルーズトレイン本部の仲義雄次長)。7月下旬に完成する予定だ。 客室数はスイート(定員2人)が12室、デラックススイート(同3人)が2室の全14室。デザイナー、水戸岡鋭治氏らしい、洋風の車両に和の要素を融合したものになる。「例えば、7号車のデラックススイートには、障子や土壁、畳などを取り入れている」(仲氏)。 4月から6月にかけ、列車内で提供する料理を決定する予定。「社長(唐池恒二氏)が
JR西日本が、瀬戸内や山陰など営業エリア内にある世界遺産を中心に、数日かけて周遊する豪華観光寝台列車の導入を検討していることがわかった。 大阪駅発着の案が有力で、専用車両を新造し、2017年度までの運行開始を目指す。JR西の豪華列車では、寝台特急「トワイライトエクスプレス」(大阪―札幌)が人気だが、クルージング型寝台列車の投入は初めて。 新列車は内装を豪華にしつらえ、沿線でとれた野菜、魚介類などを使った高級料理も提供する。裕福なシニア層などをターゲットに、料金は1人10万円以上を想定。在来線で運行し、車中泊のほか、ホテルや旅館での宿泊も検討している。 JR西の在来線は近畿や中国、北陸各地に計50路線ある。沿線には、京都や奈良のほか、兵庫・姫路城や広島・厳島神社、島根・石見銀山など計9か所の世界遺産が点在している。 JR西が実施したアンケートで、主に団塊の世代の人たちから「車窓の風景を眺めな
【動画】公開された豪華寝台列車「ななつ星」=溝脇正撮影公開された豪華寝台列車「ななつ星」の客車内部。デラックススイートの客室となる=5日午後3時40分、山口県下松市、溝脇正撮影「ななつ星」のデラックススイートのイメージ図=JR九州提供 【大畑滋生】九州をめぐる豪華寝台列車「ななつ星」が5日、10月の運行開始に先立ち、初めて姿を現した。まだアルミ合金の銀色の枠組みをさらけ出しているが、車両最後尾にできる幅230センチ、高さ150センチの展望窓の部分が大きく口を開け、早くも「最高級」の趣を感じさせる。 【フォトギャラリー】公開された「ななつ星」製造現場 客車7両のうち、3泊4日で2人で110万円する最も豪華な「デラックススイート」となる車両の製造現場を、JR九州が報道陣に公開した。イメージ図に描かれている大きな展望窓は、完成すれば厚さ26ミリの強化ガラスが入る。 日立製作所笠戸事業所(山
12月の東北新幹線新青森駅開業を記念し、JR東日本が復活させた特急「はつかり」が16日午前、上野駅を出発した。1日限りの団体専用臨時列車で、事前申し込みは約3700通に達し、250人が抽選で選ばれた。 12月4日の新青森開業後、東京−新青森は最速約3時間20分。今回のはつかりの車両は一時期使われていた583系で、開業当時とほぼ同じく、青森まで約11時間半の、のんびりした旅となる。 はつかりは昭和33年10月、上野−青森間で運転開始。57年の東北新幹線の開業以降は運転区間を変更し、平成14年12月、新幹線の八戸延伸と「はやて」の運転開始とともに廃止された。
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