2020年ノーベル経済学賞は、スタンフォード大学のポール・ミルグロム教授とロバート・ウィルソン名誉教授が受賞。「オークション理論の改良と新しいオークション形式の発明を評して」が理由。 応用事例としてまっさきにあがるのが、米国FCC(連邦通信委員会)の「電波オークション」「周波数帯オークション」です。これは、携帯端末事業などに使える無線周波数帯の使用免許を競売にかけるというものです。市場規模は何千億~数兆円になると思います。 「新しいオークション形式の発明」というのは、複数の財を同時に売り出す「組み合わせオークション(複数財オークション)」に関するものでしょう。これは、入札者が複数の財を組み合わせて「パッケージ」とすることができて、そのパッケージごとに値段が異なるのが特長です。 組み合わせオークションは、複数の使用免許を同時に競売にかけるのに適しています。全米の無線周波数帯使用免許といっても