昭和の時代、日本全国ではたくさんの列車に食堂車が連結されていました。 お客様は汽車旅の楽しみの一つとして、流れゆく車窓を見ながら食堂車で美味しいお料理をいただく。 食堂車は列車で旅行する醍醐味の一つでした。 駅弁もよいけれど、やっぱり食堂車に憧れていた昭和の少年時代を思い出すと、「今、走ってたらなあ。」というのが、筆者がいすみ鉄道社長時代の2013年にレストラン列車を走らせようと考えた大きな動機です。 それだけ食堂車というものには魅力があるわけで、その後、「いすみ鉄道にできるんだったら自分たちでもできないはずはない。」と鉄道会社の皆さんが思われたかどうかは定かではありませんが、今では全国各地の鉄道会社でレストラン列車が花盛りの時代を迎えたことは、やはり、汽車旅に「食事」は付きものだという証明だと筆者は考えています。 では、それほど需要がある食堂車が、昭和の国鉄時代にどうして消滅してしまった