【北京=西村大輔】中国公式訪問で北京を訪れているロシアのメドベージェフ大統領は27日午前、胡錦濤(フー・チンタオ)国家主席と首脳会談を行い、第2次大戦終結65周年や、「戦略的パートナーの全面的深化」をうたった共同声明を発表した。「尖閣問題」でぎくしゃくする日中関係を横目に、中ロの緊密な関係進展ぶりをアピールした。 大戦終結65周年の共同声明は、大戦の結果と教訓についての両国の立場は近く、史実を歪曲(わいきょく)する試みを非難している。日本を名指しすることは避けているが、大戦時の日本の道義的責任や、日中間に横たわる歴史認識の違いを強く意識した内容といえる。中ロが日本との間に抱える北方領土や尖閣諸島問題をめぐって、自らの正当性と領有権を示す狙いもうかがわれる。 一方、首脳会談で胡主席は「両国関係の優位性と巨大な潜在力をさらに発揮し、両国の経済発展戦略を強化し、実務協力をさらに広範囲に進めた