津波が発生した場合にランナーの安全確保が難しくなるとして、来年3月に開催される予定だった静岡県熱海市の「熱海湯らっくすマラソン大会」が中止になったことが13日、熱海市への取材で分かった。 熱海市によると、約2千人が海岸沿いを走る全長12キロのコースには、山側への避難路が3カ所しかなく、避難路の道幅が狭いためランナーが逃げられなくなる可能性があり、市は安全な誘導が難しいと判断した。 主なコースとなる有料道路「熱海ビーチライン」が平均で海抜7メートルしかないのも理由。神奈川県西部地震では約2分で10メートル前後の津波が押し寄せるとされており、避難前にランナーが津波にのみ込まれる恐れがあるという。 今年3月の大会後に検証した結果、避難路にたどり着くまでの時間などに問題があることが判明した。