「東洋の神秘」ザ・グレート・カブキが12月22日、後楽園ホールで引退する。 高千穂明久(米良明久)は1948年日本生まれだが、ザ・グレート・カブキは1981年にアメリカで誕生した。 このカブキがブレークしなければ、その「息子」であるザ・グレート・ムタ(武藤敬司)も現れなかっただろう。 あの「鉄の爪」フリッツ・フォン・エリックが興行を牛耳っていたテキサス・ダラス時代。ある日、マネジャー役のゲーリー・ハートは日本の歌舞伎役者の写真を高千穂に見せて、質問をしてきたという。 「これはいったいどういうマスクを被っているんだ?」 ハートはハデな歌舞伎の隈取をマスクだと思ったようだ。 何も知らないハートのちょっとした誤解に高千穂は「いや、違うんだよ」と笑ってしまったそうだが、こんなやり取りの後に、ザ・グレート・カブキは誕生したのだという。 UNヘビー級王者のまま日本プロレスが崩壊。 高千穂は1973年、