地球へ帰還し、光り輝きながら夜空を進むはやぶさのカプセル。天の川の方向で消えた=オーストラリア・グレンダンボ近郊で2010年6月13日午後10時52分ごろ(日本時間)、永山悦子撮影 【グレンダンボ近郊(オーストラリア南部)永山悦子】小惑星イトカワの岩石採取に挑んだ探査機「はやぶさ」は13日深夜、地球に帰還した。月より遠い天体に着陸し、地球に戻ってくるのは史上初。宇宙航空研究開発機構(JAXA)によると、はやぶさは午後10時50分ごろ(日本時間)、大気圏に突入、カプセルが加熱されて輝く「火球」がウーメラ砂漠で観測された。はやぶさ本体は大気圏で燃え尽きた。カプセルが無事着地し、中にイトカワの砂などが入っていれば、世界で初めて小惑星で直接採取した物質となる。03年5月の打ち上げから7年。予定より3年長引いた旅の総距離は、月への往復約8000回に相当する約60億キロに達した。 ◇カプセル分離成功