『いじめからは夢を持って逃げましょう! ――「逃げる」は、恥ずかしくない「最高の戦略」』(長野雅弘著、パンローリング)の著者は、数校での15年におよぶ校長職を経て、現在は聖徳大学児童学部教授を務める人物。豊富な現場経験を生かしてこれまでにも多くの著作を残してきましたが、今回は、子を持つ親なら誰でも気になる「いじめ」をテーマにしています。そして、その根底にあるキーワードは、「逃げる」。 そもそも、大きくなってしまったいじめがなくなるのは、非常に稀なケースです。普通は加熱します。だから、「大きくなってしまったいじめはなくならない」という前提に立って、(いじめにあって)苦しんでいるのなら逃げてしまえばいいのです。そのときの大人の役割は、子どもを上手に逃がす手はずを整えてあげることです。これが、大きくなってしまったいじめに対する“正しい”対処法のひとつです。逃げることさえできれば、あとで再起するこ