【上海=河崎真澄】中国が時速1000キロという世界最速のリニアモーターカー技術を2020年にも実用化する方向で研究に着手したことが分かった。24日付の上海紙、新聞晨報が関係者の話として報じたところによると、真空状態のパイプの中を走行することで、リニアへの空気抵抗をゼロにする技術がカギという。 政府系研究機関の中国科学院や四川省の西南交通大学の研究者らが、米国からの技術導入をベースに“真空リニア”開発に水面下で取り組み始めたという。 対空速度で同900キロ程度のジェット旅客機を上回るスピードで、仮に北京と上海を“真空リニア”で結べば、1時間半で到着する計算だ。理論的には時速4000キロ以上も可能といい、研究者らは、北京から米ワシントンまで2時間で行けると“皮算用”している。 中国は上海浦東国際空港から市内までの約30キロの区間を、最高時速431キロで結ぶリニア営業運転を2002年から行ってい