今日(昨日)は散々だった。散々というのも陳腐だが 徹夜して、朝から、電車に乗ると、隣の男が、携帯で、大声で話すのである。信じられないくらいの大声で。精神に障害があるだけだろうが。妹らしき人間と話している、彼は自分のことを「おにいちゃん」と呼んだ。その車両全体が彼のプライベートな空間であった。それでも仕事をしているのであった。その男は。便意を催し、駅員に改札を出ることを承認してもらうため並んでいると、突然おれの両足の間に棒が突っ込まれ、振り向くと同時に盲目の男とぶつかる。すみません、すみませんと聞こえるかどうか分からないが言い、道をゆずると、その男は、先の、点字ブロックに置いてあった誰かの荷物に蹴つまずき、大きな音を立てて転んだ。彼を引っ張り起こすその荷物の持ち主を横目にトイレへ急いだ。トイレの中でどうして今日は不可思議なことばかり起きるのかと考えた。家に帰り仮眠をとると、見知らぬ番号から電