中東の笛を忘れるな 【戸塚啓】2010年04月01日 ACL第4節のメルボルン・ビクトリー対川崎F戦は、微妙な判定が勝敗を分けた。決勝点はPKだったわけだが、テレビのスロー映像を観ると接触プレーはペナルティエリアの外側だ。そもそもPKに値する反則だったのかも疑わしい。中立的な視線で映像を確認しても、川崎Fが気の毒に思える。〈ホームタウンデシジョン〉とか〈アウェイの洗礼〉と言ってしまえばそれまでだが、川崎Fの関係者からすればたまったものではないだろう。この敗戦で、グループステージ突破が危うくなってしまったのだから。 今回はACLのグループステージということで、「川崎Fは運がなかった」という報道が多いように感じる。大きな事態ととらえる視点は少ない。だが、同じことがACLの決勝戦でおこったら? あるいは、ワールドカップ南アフリカ大会でおこったら? 不可解な判定で、Jリーグのクラブや日本代表が勝