岡根谷 実里 / 世界の台所探検家 @m_okaneya フランス料理は知っていても、フランス人が日々何をいつ食べているかって案外知らない。 少なくとも私は、クロックムッシュが昼ごはんだとも、バングラデシュで冷水に浸したご飯を朝ごはんに食べることも、知らなかった。家庭料理って、生活の文脈を知ってこそ活き活きしてくるものだなあと思う。→ pic.twitter.com/0rT0aTHZKJ 2023-08-26 15:06:47
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かつてアメリカの国民食であったハンバーグ・ステーキとホットドッグ。しかしながら現在では、その地位をハンバーガーとピザにゆずってしまいました。 ハンバーグ・ステーキからハンバーガーへ、ホットドッグからピザへの主役交代は、1980年代以降に起こった現象と思われます。 1968年から77年にかけて、アメリカの食生活と健康問題を検討する上院特別委員会United States Senate Select Committee on Nutrition and Human Needsが開かれました。 委員会が当初問題としたのは、貧しい人々の不十分な栄養摂取問題でしたが、1970年代後半になるとむしろ、過剰な栄養摂取による健康問題に焦点が当たるようになります。肥満による慢性疾患が問題となったのです。 この上院特別委員会の報告は、主導した上院議員マクガバンにちなんで、マクガバン・レポートという名で日本で有
日本の国民的洋食ハンバーグは、アメリカにその起源があります。アメリカにおいてもかつては、国民食といえるほどにハンバーグ・ステーキが愛されていたのです。 カメラマンの名取洋之助は、1936年にフォーチュン誌の企画でアメリカ横断撮影旅行に挑みます。その道中の食事は“普段はだいたいハンバーグ・ステーキかホットドッグ”というものでした(『アサヒカメラ』1950年9月号所収「アメリカ撮影旅行の思い出」名取洋之助)。 雑誌『主婦と生活』1950年9月号には、ハンバーグ・ステーキを頻繁に食べていたころのニューヨーク食事情がレポートされています。 “ニューヨークの人達は、今とてもハンバーグがお好き。例の挽肉のおだんごを、ジュッと燒いたもの” 「ほんとにアメリカ不思議なお国(その六)」 外交官の妻としてアメリカ滞在経験のある料理研究家・飯田深雪は、1960年の『世界の家庭料理 5』において、当時アメリカで人
リンク すみよしの手帖 \ドイツ料理は美味いぞ/ 自称ドイ飯大好きによる定番・おすすめドイツ料理解説 【写真つき】 - すみよしの手帖 ドイツ料理は美味しくないとか、味気ないとかいう話は、結構一般的に言われると思います。 こちらに住んでいる日本人の知り合いや、日本から来るお客さんなどにも、ご飯を食べる場所を相談すると「ドイツ料理以外で」と言われたり。 しかし日本人である私も夫も、ドイツ料理がとても好きで、よく外食でもドイツ料理屋さんに行きます。確かに、旅行で来ていたら毎日食べていると3日くらいで飽きる、と言う気持ちは分かります。でもメニューが被らないように注文したり、毛色の違うメインディッシュを試すようにすれば大丈夫。 この記事では私がよ 4 users 6
月宮 @luna_palace 突然思い出したけど、昔ちょいちょい西欧の上流の人と和食食べたりして「日本人はみんな綺麗に食べるw」ってマジ単芝で言われて。「そうですね、我々多神教で米一粒に八百万の神が宿るなんて教えられたりしてね、つまり全ての食材は聖なるパンなんですよね」って言ったら一瞬で真顔になったっけ。 2023-05-07 21:20:14 月宮 @luna_palace 「それは信仰ではなく、僕たちの伝統であり文化であり、思考回路です。そして僕には聖体に唾をつけてからゴミ箱に捨てる度胸はないんですよ」と笑っておいたんだけど、今思い出してもあれは最良の返答だったんじゃないかなと思ってる。少なくとも彼らはその後単芝を生やさず、結構綺麗に食べてた。 2023-05-07 21:25:47
2022年2月24日に始まったロシアのウクライナ侵攻により、私たちは日々、彼の地のニュースを目にするようになった。だが、現在進行中の「戦争」の背景には何度も国境線が変更されてきた両国の複雑な関係があり、それを理解するのは島国に暮らす日本人の感覚ではなかなか難しいところも多い。両国の歴史や文化をより深く知るには、緊迫の度合いを深める情勢を追うばかりではなく、たとえば身近な食文化について考えることも役立つだろう。その手がかりのひとつとなるのは、ロシア料理の代名詞として日本でも親しまれている真っ赤なスープ、「ボルシチ」だ。実際のところ、ボルシチはウクライナにルーツがある料理だが、「ロシア料理」として世界に普及している。なぜウクライナ発祥のスープがロシア料理とされるようになったのか、ウクライナのボルシチとロシアのボルシチは何が違うのかなど、ロシアや周辺国の食文化に詳しい沼野恭子・東京外国語大学大学
連休が終わって、夫は仕事。 でも在宅勤務だったので、きっぱりオン、という感じでもないような。 いや、本人は仕事モードだったと思うのだけれど、私はなんとなく、ね。 写真は、昨夜の締めのブロッコリのパスタ。 ブロッコリをパスタと一緒にゆでて、オリーブオイル、にんにく、アンチョビと合わせて、木べらで潰すようにして、茹で上がったパスタと和えました。 パスタはラ・モリサーナのメッツィ・リガトーニ・ブロンズ。しこしこ歯ごたえがあります。 この大きめの穴の中に、ブロッコリソースを入れ込みたかったのですが、そう簡単には入ってくれず(笑) でもこれはこれで美味しかったです。 note料理部(私が勝手に命名)シチリア在住のkaorinaさんから「イタリアにはチキンのパスタがない」と聞いて以来、どうしてだろう、とずっと考えていたのです。 kaorinaさんも明確な理由はわからない、ということで。 そんなことは知
海外旅行とピクニック、あとビールが好き。なで肩が過ぎるので、サラリーマンのくせに側頭部と肩で受話器をホールドするやつができない。 前の記事:シベリア鉄道に揺られて寝正月 > 個人サイト つるんとしている あの大鍋が日本で もったいぶらずに一番いい画からいきましょう。これがお店でいただいたプロフ。日本人になじみのある料理で例えれば、これは一種の炊き込みご飯だ。たっぷりの油と、かたまり肉と、にんじんのやさしいうまみが混然一体となった炊き込みご飯。 みてみて、このお肉。繊維がほろほろにほどけて、これだけでなんかもう、いろいろ約束されてしまっているでしょう 肉のうまみもさることながら、ふわっと香るスパイスとにんじんの甘さも加わって、要素かけ合わせまくり。過剰で背徳的なうまさなのだ。最後に現地でプロフを食べたのは3年も前になる。嬉しくて懐かしくてあやうく涙が出かけた。 おれは料理人でもないのにめっそ
海外旅行とピクニック、あとビールが好き。なで肩が過ぎるので、サラリーマンのくせに側頭部と肩で受話器をホールドするやつができない。 前の記事:「非常用持ち出し袋」は旅行気分で用意しよう > 個人サイト つるんとしている 深遠なる中華炒めの世界 おれが以前から秘かに興味を持っている語学といえば、アラスカ先住民文字、エスペラント語、宜蘭クレオール、ゲール語、モンゴル文字など、日常生活で役に立つ場面がきわめて少ない(趣味性の高い)言葉ばかり。それらと比較すれば、10億人が話す中国語を勉強すれば圧倒的な実益が見込めるだろう。 特に「料理分野」なら、最近は日本の街中でも生身の中国語に触れる機会がそれなりにある。池袋や西川口は日本人向けにアレンジされていない中華料理屋=「ガチ中華」の街として有名だけど、いま全国的にこうした全力投球の中華料理が体験できる街が注目されつつあるからだ。 おれが住む大阪の場合は
和包丁という文化が無くなるかもしれんよという話 日本の包丁というのは切れ味が格段に良くて海外からわざわざ取り寄せる人が居るほどカルト的な人気がある。 コロナ前はかっぱ橋道具街にも外国人が沢山いて数万円もする包丁がよく売れていた。 だが実はこの高級和包丁の原料を作っている会社というのはほんの僅かなのだ。寡占市場なんである。 その一番の鋼材供給元である日立金属安来工場の先行きが不透明である。 和包丁には作りが二つあって 1.刃物鋼を軟鉄でサンドイッチして鍛造する「霞」(割り込み包丁) 2.全身が刃物鋼の「本焼き」(全鋼とも) 一般的に霞より本焼きの方が高くて玄人好みなのだが、どっちの包丁でも肝心の切れ味を左右する刃先は刃物鋼という特殊鋼で作られる。 この刃物鋼には炭素鋼の白紙、炭素鋼にタングステン等を混ぜて切れ味を長持ちさせた青紙などがある。 だがこの白紙も青紙も作っているのは島根県の日立金属
剣kenn @hskenncutter 無肥料連作を続けた場合、麦類は水稲の半分ほどの収量比しか確保できない。水稲栽培には20℃以上の気温や降水量が必要で、ヨーロッパはほとんど条件を満たさない。近代以前のヨーロッパの穀物生産力は著しく低い。 2021-03-14 09:31:59 剣kenn @hskenncutter 13〜14世紀にはヨーロッパの生産力の実態をつかめるようになるが、収穫量平均は播種量の3〜4倍程度に過ぎない。19世紀初めでも5〜6倍のまま。対して江戸時代の日本の水田は、平均的な中田の収穫量が播種量の30〜40倍に達する。水田の異常な生産力の高さが分かる。 2021-03-14 09:37:15
『テルマエ・ロマエ』などの作品で知られるマンガ家のヤマザキマリさんは、長年イタリアに住んでいながら「パスタぎらい」を公言している。一方、日本のイタリア料理は、イタリアの友人たちに勧めたくなるほど好きなのだという。なぜなのか――。 パスタは貧困時代のほろ苦い味 ――新著『パスタぎらい』では、若いころにパスタを食べすぎて嫌いになってしまったと書かれていますね。 好きで食べていたんじゃなくて、貧乏学生でお金がなかったので、パスタしか食べられなかったんです。向こうでは一番安上がりな料理で、一食20円ぐらいで作れます。 せいぜいがんばってもトマトソースパスタですかね。トマトの水煮は1缶50円くらいで買えるから何とかやりくりできるんだけど。私は、もうここ何年もトマト味のパスタは食べていません。日本のナポリタンは大好きですけどね(笑)。家でも、夫は私の隣でおいしそうにトマト味のスパゲティとかを食べていま
新疆ウイグル自治区カシュガルのモスクの前でパトロールする中国の警官(2017年3月) Thomas Peter-REUTERS <中国政府がイスラム教徒の弾圧をエスカレートさせるなか、強制収容所の元収容者がその悲惨な実態を語った> 中国でイスラム教徒の「思想改造」のための強制収容所に入れられた元収容者らが、当局にイスラム教が禁じるアルコールや豚肉の摂取を強要された、と語った。少数民族を抑えこんで服従させる、中国政府の取り締まりの一環だ。 中国に住む推定100万人ものイスラム教徒がこうした収容所に収監されてきた。最も多いのは、中国政府による漢化政策に断固として抵抗してきた中国西部・新疆ウイグル自治区の出身者だ。元収容者らが米紙ワシントン・ポストの取材に応じ、思想改造のためなら手段を選ばぬ中国政府の手口を語った。 収容者は、中国共産党と習近平国家主席の信奉者にするための洗脳、屈辱、拷問を受けた
「京都観光おもてなし大使」のライターとネコのミモロが、京都の情報や暮らし、グルメなどをご紹介。心和む雑誌のようなブログ 鴨川にかかる五条大橋の南側に位置する麩の専門店「半兵衛麩」。創業は元禄2年という老舗です。 その2階に「お辨當箱(おべんとうばこ)博物館」があります。 「前から来たかったんだ~」というミモロ。念願かなって訪れることに・・・。 歴史を感じさせる洋館と町家がつながった感じの建物。「なんか素敵~」とその中に。まずは2階に進みます。 「わ~りっぱなお弁当箱がいっぱい~」 蒔絵や螺鈿などが施されたそれは豪華なお弁当箱。大名や裕福な町衆などが、京都の四季の風物を楽しむために、さまざな料理やお酒などをいれたもの。 「ここにお料理入れたんだ~どんなお料理入れたのかなぁ~」と料理も気になるミモロです。 一口にお弁当箱と言っても、その種類の豊富さに驚くばかり。季節の意匠を施したものは、春の花
我々は普段、平和な中、「うひゃっ、ウメー!」「口の中が牛とタレの騎馬戦や!」「これは海の宝石箱や!」などと実に呑気にメシを食う。しかしながら、平和にメシを食えるかどうかは分からず、しかも普段から慣れ親しんだもの以外を食べざるを得ない場所がある。それが世界の危険地帯である。 そこで、海外の危険地帯を取材することで知られ、『クレイジージャーニー』(TBS系)などでも人気のジャーナリスト・丸山ゴンザレスさんにズバリ「危険地帯のメシ」について話を聞いてきた。訪れたのは東京・東中野のアフガニスタン料理の名店「キャラヴァンサライ包」である。参加したのは、丸山さんに加え、丸山さんの友人でカメラマンの岸田浩和さん、そして前日私が福岡で会ったライターの若者・K君である。 「遅れてごめんなさい! どうもぉ、はじめまして~!」と13分遅刻した私が頭を下げると、巨漢の丸山さんに「なんじゃ、ワレ! ワシは危険地帯で
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