★(中) 大学を卒業してから続けていたフリーター生活を終えようと、萱野稔人さんが選んだのはパリ留学。偶然か、運命か。哲学探究の道はそこから始まった。 島田 留学先にパリを選んだのは? 萱野 大学時代、ポストモダン(反近代主義)に興味を持ち、その影響が色濃いフランス現代思想を学んでみようと。修士に当たる課程を修了したら帰国するつもりでしたが、結局博士課程修了までの8年間、向こうにいました。 島田 パリ大学のキャンパスへは私も行ったことがありますが、「ここでイグナチオ・デ・ロヨラとフランシスコ・ザビエルが出会ったのか」などと考えると感慨深いものがあります。アカデミー・フランセーズの図書館では「グーテンベルク聖書」やダンテの「神曲」の初版本に触りました。 萱野 向こうはそういうことにラフですよね。 島田 500年以上前の印刷物がほとんど真っさらな状態で残っている。データ保存には紙(この場合は羊皮
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