ブックマーク / bunshun.jp (17)

  • 110万冊の本が黒こげ、水びたしに……“火災で死んだ”ロサンゼルス中央図書館の歴史 | 文春オンライン

    『炎の中の図書館 110万冊を焼いた大火』(スーザン・オーリアン 著/羽田詩津子 訳)早川書房 会ったことはないのに、よく知っている大好きな誰かの伝記を読むようだった。 ロサンゼルスで生まれて、生真面目な、思慮深い、時には風変わりな、たくさんの「を読むことの伝道者」たちの情熱で育てられた。 建築家バートラム・グッドヒューが瞑想してもらいたいと願った、装飾過多で優美な? 醜悪な? 物語の中へ入っていくようだと称賛されたおとぎの城のような建物。 まわりの人たちに愛され、頼りにされ、自分をみつける大切な場所となり、それぞれの思い出の場所となり心に刻まれ老いていった。 そして、火災にあい死んでしまったロサンゼルス中央図書館。 110万冊のが黒こげになり、水びたしになった。この世にもう戻ってこないたちの無念さがたちのぼるようだ。 行ってみたかったと思う。物語の迷宮をさまよってみたかった。来館

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    trclibgw 2020/03/09
  • 「先生との出会いがなければ、私の学問人生はなかった」磯田道史が振り返る“わが師・速水融との出会い” | 文春オンライン

    “日歴史人口学の父”との出会い こう語る磯田氏の“師”である速水融(あきら)氏は、1929(昭和4)年生まれ。 慶應義塾大学教授、国際日文化研究センター教授、麗澤大学教授を歴任し、経済史研究に数量史料の利用を積極的に取り入れ、日に「歴史人口学」を導入したことでも知られ(速水氏の友人でもある仏の歴史人類学者エマニュエル・トッドは“日歴史人口学の父”と讃えている)、「宗門改帳」から個人や家族のライフ・ヒストリーを追う、という新しい歴史分野を開拓した。これらの研究成果を数多くの国際学会にも報告し、晩年まで研究意欲を失っていなかったが、昨年12月4日に90歳で逝去した。 親交が深かったE・トッド氏と速水融氏 磯田 先生のことを知ったのは、私がまだ高校生の頃のこと。今でも鮮明に覚えています。 高校3年の3月、高校の制服を着て、地元の岡山大学の図書館を訪れました。当時、私は歴史を専攻するこ

    「先生との出会いがなければ、私の学問人生はなかった」磯田道史が振り返る“わが師・速水融との出会い” | 文春オンライン
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    trclibgw 2020/01/17
  • 第162回芥川賞 古川真人さん『背高泡立草』の受賞決まる | 文春オンライン

    1988年生まれ。第一薬科大学付属高等学校卒。2016年「縫わんばならん」で第48回新潮新人賞を受賞しデビュー。 〈作品〉「縫わんばならん」2016年新潮11月号=第156回芥川賞候補、単行は17年新潮社刊。「四時過ぎの船」17年新潮6月号=第157回芥川賞候補、単行は17年新潮社刊=第31回三島由紀夫賞候補。「窓」18年新潮7月号。「ラッコの家」19年文學界1月号=第161回芥川賞候補、単行は19年文藝春秋刊。 第162回芥川賞の候補作 ©文藝春秋 ■第162回芥川龍之介賞 候補作(掲載誌)※作者五十音順・敬称略 木村友祐「幼な子の聖戦」(すばる 11月号) 髙尾長良「音に聞く」(文學界 9月号) 千葉雅也「デッドライン」(新潮 9月号) 乗代雄介「最高の任務」(群像 12月号) 古川真人「背高泡立草(せいたかあわだちそう)」(すばる 10月号)

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    trclibgw 2020/01/16
  • 第162回直木賞 川越宗一さん『熱源』の受賞決まる | 文春オンライン

    1月15日、第162回直木三十五賞(日文学振興会主催)の選考会が東京・築地の料亭「新喜楽」で開かれ、川越宗一さん(41歳)の『熱源』(文藝春秋)が選ばれた。 川越さんは1978年生まれ。2018年に歴史小説『天地に燦たり』で第25回松清張賞を受賞してデビュー。当時、川越さんはカタログ通販会社に勤めており、「小説を書きたいと思っていたわけではありません。でも、5年前に沖縄の首里城を訪れたとき物語が浮かび、頭から離れなくなってしまったんです」と取材に語っていた。 受賞作となった『熱源』は2作目だった。同作品は、第10回山田風太郎賞候補、第9回屋が選ぶ時代小説大賞受賞にも選ばれている。

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    trclibgw 2020/01/16
  • 子育て中の担当編集者が「これはいける」 おむつをめくる楽しい仕掛けと意外なオチ | 文春オンライン

    『おむつのなか、みせてみせて!』(ヒド・ファン・へネヒテン 文・絵/松永りえ 訳) 好奇心旺盛なねずみくん。あるとき、友達のおむつの中身が気になった。さっそく、みんなを訪ねてまわり……。おむつを捲って、中の「うんち」を確認する楽しい仕掛けと、意外なオチが魅力の翻訳絵が好調だ。 「20カ国以上で長年愛されているベストセラー絵で、実は日でも一度、別の版元から出て、絶版になっています。そうした経緯があるので、出すのはリスクが高いという声も社内でありました。でも僕も、ちょうど子育て中だった担当編集者も、これはいける、と思ったんです。絵がヒットするには、図書館で借りて済ませるのではなく、手元に置いて何度も読みたくなるであることが大事。このは、読み聞かせる際に声や表情を変化させられるポイントが数多くありますし、くわえてオチのインパクト。まさかこのタイトルで、『うんちはトイレでするんだよ!』

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    trclibgw 2019/12/26
  • 新生・渋谷パルコに本屋がない……35歳・書店店主の私が危機感を覚える理由 | 文春オンライン

    2016年に建物の建て替えのため一時休業していた渋谷パルコが、11月22日にリニューアルオープンした。73年に開店し、40年以上渋谷の文化状況に影響を与えてきたこの施設の営業再開は多くの人々に喜ばれているが、ある点については落胆の声が上がっている。新生渋谷パルコには、「屋」が入っていないのだ。 そして、屋を持たない形で渋谷パルコが復活したことは、現代日における「中間領域的な屋」の成立し難さを象徴しているのではないかと、小さな個人書店の経営者である私は考えている。 サブカルをセゾングループ資が下支えしていた時代 休業前の渋谷パルコPart1では、86年にロゴス渋谷店(洋書専門店)が、93年にはP-BC渋谷店(2004年にリブロ渋谷店に店名変更)がオープンしており、途中12年には両店が統合されパルコブックセンター渋谷店としてリ・オープンする経緯を挟みながら、屋テナントとして長年営業

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    trclibgw 2019/12/10
  • アフリカ最貧国の少年は、手作りの風車でいかに未来を掴んだのか | 文春オンライン

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    trclibgw 2019/08/05
  • 79歳“在野の昭和史研究者”保阪正康 妻子持ちの32歳で大学院への道を捨てた日 | 文春オンライン

    ◆ はじめから昭和史ということを考えていたわけじゃない ――国会図書館のサイトで保阪さんの著作を検索しますと、単著、共著、文庫化などを含めて314件もヒットしました。単著だけで100冊以上、その多さにあらためて驚きました。しかも医療問題から会社研究まで幅広い。ジャーナリスティックな手法で、なぜとりわけ昭和史についての取材と執筆を続けてきたのか、伺えたらと思います。 保阪 それはまた単純な話なんです。昭和45(1970)年11月25日、三島由紀夫が割腹自殺をした事件がありましたね。その時に、「ともに死なう」と三島が自衛隊員に呼びかけている檄文を読みました。ともに死のう、ということです。 それを読んで「昔、そういえば『死のう団事件』ってあったな」と思い出した。国会図書館へ行って調べたら、が書かれていない。じゃあ僕が調べてにしようと思ったんですね。当時の資料を丹念に調べ、生存者を探して取材し

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    trclibgw 2019/07/01
  • 本屋大賞受賞 瀬尾まいこが『そして、バトンは渡された』を書いた理由 | 文春オンライン

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    trclibgw 2019/04/11
  • 芥川賞受賞・高橋弘希インタビュー「小説と将棋は似ているかもしれない」 | 文春オンライン

    「うれしいっちゃ、うれしいです。 でも、賞が欲しくて小説を書いている人なんていないだろうし、結果的に受賞できたのはよかったかなという」 気負わず飄々と、マイペース。7月18日に第159回芥川賞を受賞した高橋弘希さんのスタイルは、どんなときも一貫している。 受賞決定直後に開かれた記者会見でも、涙を見せたり声をうわずらせることなど一切なし。受賞の感想を聞かれると、冒頭のように応答した。 結果を待つあいだの様子を問われれば、 「とくに期待せず、ふつうに待っていました。受賞したら会見に出ないといけない、20時までに会場に来るよう言われたので急いで移動して、今ここに引っ張り出されている感じです」 受賞作『送り火』は青森が舞台。高橋さん人が小さいころに暮らしていた土地でもあることから、その影響について記者から質問が飛んでも、 「青森で過ごしたことが作品に与えた影響は、じつはあまりないんじゃないかと思

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    trclibgw 2018/07/27
  • 直木賞受賞・島本理生インタビュー「まだ見るか、ってくらい見てた“悪夢”のこと」 | 文春オンライン

    ――これまでさまざまな作風の作品を発表し、過去、芥川賞に4回、直木賞に今回を含め2回ノミネートされています。2015年、『夏の裁断』が芥川賞の候補になった後で、ツイッターで「今後はエンタメ誌でがんばります」と宣言されていましたね。あえて宣言したことは、ご自身にとってもよかったですか。 島 はい。やっぱりジャンルをひとつに絞ったことで、自分の中ですごくシンプルになったところがあります。 ミステリーは書けないと思っていたが…… ――『ファーストラヴ』は、スリリングなミステリとして一気に読ませる内容です。女子大生、聖山環菜が父親を刺殺したとして逮捕され、この事件のノンフィクションを書くことになった臨床心理士の真壁由紀が、環菜や周囲の人々に話を聞いていく。環菜の複雑な心理が浮かび上がる展開ですが、この話の出発点はどこにあったのでしょうか。 島 10代の頃からいろんな臨床心理のを読んでいました

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    trclibgw 2018/07/27
  • 週2日出勤でも急成長 バリューブックス・35歳“ゆるキャラ”社長の野望 | 文春オンライン

    濃紺のTシャツに、トレーナーのパンツとサンダル履きといういで立ちの中村は、“ゆるキ ャラ社長”という呼び方が一番しっくりする。日頃、ガツガツしたトップが経営する企業を取材することが多い筆者にとっては、珍しい体験となった。 話を聞いたのは、長野県の上田駅の近くに昨年オープンした、同社が運営する私設図書館の〈Library Lab〉だ。筆者が座った後ろの絵のラックには、『かいじゅうたちのいるところ』や『はらぺこあおむし』、『ガンピーさんのふなあそび』や『三びきのやぎのがらがらどん』などの名作がずらりと並ぶ。こうした選書は、図書館の担当の社員に任せている、と中村は言う。 撮影:横田増生 バリューブックス創業の契機となるのは、中村が大学を卒業後、就職もせず「引きこもり生活」を送っているときに、古のせどり(安価で仕入れた古を、高値で転売すること)を始めたことだ。 「大学を卒業した年の7月ころか

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    trclibgw 2018/07/10
  • 講演とはひと味もふた味も違う! 作家の核心が顔を見せる白熱講座 参加者募集中!! | 文春オンライン

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    trclibgw 2018/05/09
  • 第7回 本屋が選ぶ時代小説大賞発表! | 文春オンライン

    「オール讀物2017年12月号」より転載 ――「屋が選ぶ時代小説大賞」は今年で7回目となります。読者のもっとも近くでに関わっている書店員のみなさんに集まっていただき、今年も「いま一番面白い時代小説」を選びます。 今回も、文芸評論家の縄田一男(なわた かずお)さん、末國善己(すえくに よしみ)さんに、今年度(昨年10月から今年9月まで)の刊行作品から10作品を選んでいただき、その中から編集部で次の5作を候補作として決定し、みなさんに読んでいただきました。 『会津執権の栄誉』佐藤巖太郎(さとう がんたろう)文藝春秋 『駒姫(こまひめ) 三条河原異聞』武内涼(たけうち りょう)新潮社 『白村江(はくそんこう)』荒山徹(あらやま とおる)PHP研究所 『山よ奔(はし)れ』矢野隆(やの たかし)光文社 『おもちゃ絵芳藤(よしふじ)』谷津矢車(やつ やぐるま)文藝春秋 これらの作品について、これか

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    trclibgw 2017/12/13
  • 『応仁の乱』に続く歴史学のヒットは、30〜40代の若手研究者が支えている | 文春オンライン

    〈観応(かんのう)の擾乱(じょうらん)〉とは、足利尊氏とその執事の高師直(こうのもろなお)、尊氏の弟で幕政を主導していた足利直義(ただよし)の対立によって起こった室町幕府の内部分裂のこと。いささかマイナーな歴史的トピックだが、著者はこれこそが初期室町幕府の制度・政策が確立されるにあたってもっとも重要な戦乱だったと述べる。最新の知見を駆使し、通説に丁寧な批判を加える内容は重厚。にもかかわらず、刊行から瞬く間にベストセラー入りを果たした。 「同じ中公新書の『応仁の乱』にヒットの下地を作ってもらえていた部分はやはりありますね。著者に企画を持ちかけたのは2015年の末頃でしたから、柳の下のどじょう扱いされると傷つきますが(笑)」(担当編集者の上林達也さん) 書の著者や『応仁の乱』の呉座勇一さんもそうだが、今、30代・40代歴史学の研究者は粒ぞろい。若い研究者はネットとの親和性も高く、優れた研究

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    trclibgw 2017/09/12
  • 岩波書店で初の直木賞 担当編集者が明かす“奇跡”までの舞台裏 | 文春オンライン

    ―― あらためて『月の満ち欠け』の直木賞受賞、おめでとうございます。岩波書店はじまって以来の快挙といいますか、偶然「図書」の「こぼれ話」を拝読していて、熱量がすごいな、と。 ありがとうございます。編集者としてこういう機会にめぐりあうことができるのは奇跡だと思いますし、とてもうれしかったものですから(笑)。 ―― 責了間際に、直木賞候補作ノミネートの話題を入れられたんですか? 校了の前ぐらいに報せが入ってきて。前半のほうの話題を削っておしまいのところに挟んだんですね。「図書」はPR誌ですし一応PRしないと、と思って。これを逃したらあとはもう書くときはないかもしれない(笑)。そう思って、入れたんですけど。 ―― 受賞発表から記者会見を行っている最中、社内にお祭りムードはありましたか? 僕は佐世保にお住まいの佐藤正午さんと、地元で受賞の報せを一緒に待っていたのですが、発表から1時間もしないあいだ

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    trclibgw 2017/08/07
  • 直木賞作家・恩田陸 書き続けるのは「読者としての意地、ですね」 | 文春オンライン

    構想に12年をかけた『蜜蜂と遠雷』で第156回直木賞を受賞した恩田陸さん。受賞が決まった翌日(1月20日)、雑誌やテレビなど複数の取材が控えるなか、撮影前の身支度をされている恩田さんを訪ね、受賞会見の後日談、受賞作の執筆秘話を伺いました。(インタビュアー:瀧井朝世) ――このたびは『蜜蜂と遠雷』での直木賞受賞おめでとうございます。昨晩の発表から一夜明けて、そろそろ実感はわきましたか? 実感はまだないんです。まさか直木賞が自分に関係あるとは思わなかったので。ただ、会見でも言いましたが、候補にしていただけると第一線にいるんだなと思えたので、励みになったというか、ありがたかったです。 ――月並みな質問ですが、受賞後最初にどなたかに伝えましたか? また、会見後はどのように過ごされたのでしょう。 母親に電話をかけたのに出ないなと思っていたら、両親のところにも電話が殺到していて、今日になってからようや

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    trclibgw 2017/01/27
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