知らない町を歩くのは面白い。 ただ歩いているだけでも面白いが、気になった脇道に入ってみるのはさらにワクワクする。 こういう、脇に入った細道のことを路地と言い、もっと奥に入り込んだ場所を路地裏と呼ぶらしい。横丁とは、路地が主に民家の間にある小道なのに対し、飲み屋さんなど店舗が並んでいる小道に使われる呼び方のようだ。 細い路地や横丁があると、つい足を踏み入れたくなってしまうのは、私、昔から。迷子になるかもしれないという思いは、不安よりも期待の方が大きかったりする。 鎌倉でも京都でも飛騨高山でも、近場では有松でも、ふと気が向いて横道に入り込んだ。そしてそこで見た景色が、有名観光スポットよりも記憶に刻まれているのは、単に私がアマノジャクだからだろうか。 そう、これまでは、ふと裏路地や横丁に入り込んでいたのだった。しかし、今回は違った。その横丁に迷い込んでみたくて、行く先を選んだのだ。 横浜の異国情