アニメ・アーカイブは昔から必要だったものですが、近年その必要性がさらに高まっていると感じます。たとえば、2019年アカデミー賞の長編アニメーション映画賞に、『未来のミライ』がノミネートされました。そうすると海外からも「細田守監督の功績を知りたい」という問い合わせが来ることになります。それには応えなくてはならない。日本のアニメーションが注目されればされるほど、アニメ・アーカイブの重要性が高まっていくわけです。 アニメ・アーカイブとは、アニメーションに関わるすべてを対象に、将来誰かが使える状態で長期的に保管する取り組みのこと。アニメーターが描いたイラスト、原作の漫画や小説、スタッフが収集した資料類、映像制作の過程で生まれたデータ類、放送・公開された映像(テープやフィルム)、発売された映像メディア(DVDやブルーレイなど)、イベントの資料や記録(内容や発言など)、作品が紹介された雑誌など、すべて