今回インタビューを敢行した石田祐康は、今まで『フミコの告白』や『rain town』『陽なたのアオシグレ』といったオリジナルの短編を中心にアニメを作ってきた若干30歳の若手監督です。 長編アニメ映画で、しかも原作がある作品は今回が初とのこと。まずは今まで制作してきた作品と本作との違いや、苦労した点について聞いてみました。 石田) 今までやっていた原作のないオリジナル作品は、なんというか「課題のない自由研究」をやっているようなもので、何をすればいいのか迷ってしまう瞬間もあったんですよね。プロットがある程度決まれば、そこからはドンドン進めていけるのですが、それが決まるまでにだいぶ悩んでいたんです。 それが、原作ありになったら、それはつまり自由研究の課題があらかじめ出されているのと同じ状態なので、そこはとても楽になりました。 少し話が変わりますが、そもそも「こんな映画を作ってほしい」とオファーを