令和元年に見えた「変わらない日本」の実態と課題 社会を覆う奇妙なほどの安定。外部ショックを隠す安倍政権。2020年はどうなる? 三浦瑠麗 国際政治学者・山猫総合研究所代表 平成が幕を閉じ、令和になってはやくも7カ月が過ぎました。あらためて思うのは、日本社会の奇妙なほどの安定とレジリエンス(強靱さ)です。 それは、正式な「革命」をせず、旧制度を利用するかたちで1867年に明治維新をなしとげ、近代国家を創り上げるにいたったこの国ならではといえるし、GHQの統治下、敗戦後の旧制度をいかしながら焼け跡からの民主化と復興をなしとげたときにもみられた特徴かもしれません。 新たな時代へ密やかに移行 その背景を見やるとき、こうした近代日本の連続性を支えたものとして、皇室の存在がほの見えてきます。 不思議なもので、さんざんバッシングをされてきた雅子さまは、今や堂々と皇后として振舞われ、国民はそれに感銘を受け