(英エコノミスト誌 2012年3月3日号) ウラジーミル・プーチン氏は、再びロシアの大統領になる。それでも、プーチン氏の時代は終わりつつある。 選挙の肝は、結果が不確かであるべしという点だ。だがロシアでは、3月4日の大統領選で勝つのは現首相のウラジーミル・プーチン氏だということを誰もが知っている。 プーチン氏に圧倒的な人気があるからではない。投票の不正操作とあらゆる有力候補の出馬禁止という強力な合わせ技により、プーチン氏への支持が水増しされるからだ。 不確かな状況は、選挙前ではなく選挙後に訪れる。過去数カ月のロシアの政情は、プーチン氏がこの国を永久に支配できるわけではないことを示している。プーチン時代の終わりの始まりが始まったのだ。それが良い終わりになるか悪い終わりになるかは、プーチン氏にかかっている。 プーチンの選択 プーチン氏が権力の座に就いた12年前は、同氏の大統領就任とともにもたら