「週刊文春」(文藝春秋)に連載されている林真理子氏のエッセイ「夜ふけのなわとび」だが、2019年1月31日号の内容があまりに酷いものだった。 「ハワイということ」と題され、そのタイトル通り「ハワイ」をテーマとしたエッセイの書き出しはこうだ。 <以前も書いた。ハワイへ行くたびに祈るような気持ちになると。 「どうかずっと、この島が日本人のものでありますように」> 説明するまでもないが、現在のハワイはアメリカ合衆国の一部であり、それ以前はハワイ王国が築かれていた。歴史的に<日本人のもの>であったことなど一度たりともないのだが、いったいどういう意味なのか。 大御所作家らしい巧みなレトリックなのかと思いきや、それは、東アジアの人々(特に中国と韓国)に対する、上から目線の侮蔑的な視線に満ちた言葉であった。 林真理子氏はまず、昨今の現状を嘆いてみせる。 <今、世界中どこへ行っても、幅をきかせているのが中