自民党総裁選で「無投票再選」を目指し、無理ならば9月12日に緊急事態宣言を解除して衆院解散に打って出る――。そんな菅首相の「生き残り」への妄想が泡と消えた。横浜市長選の“惨敗”で地元有権者が突きつけたのは、来る総選挙では菅首相本人の当選すら危ういという現実である。 横浜市長選で野党系候補が圧勝 “ハマのドン”が菅首相に「辞めろ言う」と一刀両断 ◇ ◇ ◇ 菅首相は1996年の初当選以来、神奈川2区(横浜市西区・南区・港南区)で8戦連勝。しかし、2000年、03年、09年の衆院選では惜敗した旧民主党候補の比例復活を許し、決して安泰とはいえない選挙戦だった。 「特に自民党が下野した09年の『政権交代選挙』は厳しかった。民主党候補に猛追され、たった548票差の辛勝。地元事務所の車のナンバープレートの番号を『548』にし、自分への戒めに票差を刻み込んだエピソードは有名です。当時は選対副委員長で