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ブックマーク / kawa-kingfisher.sblo.jp (27)

  • グルジア情勢とNATOの今後

    グルジアでの紛争が再燃し、大きな国際問題となっている。最新の報道ではロシアが武力行使を停止したとされており、小康状態にはなったというところだろうか。この問題はあまりに複雑な要因が絡んでいるが、国内報道への違和感もあるので多少言及しておこうかと思う。 全般としてはBBCのこの記事が簡潔に南オセチアにおける経緯をまとめており有用だが(参照1)アブハジアも含めもう少し経緯を記述したものとして、(論調には異論があるかもしれないが)ル・モンドの以前の記事も背景として参考になろうかと思う。(参照2)またこれも少し以前であるが、このopenDemocracyの記事も推薦できる。(参照3)いずれにせよ、現地の状況と国際社会ではどのような枠組みで対応してきたかということが重要であろう。 南オセチア・アブハジア両地域では比較的整然と選挙が行われ、実質的には国家としての体裁を整えている。そして上記の記事にあるよ

    グルジア情勢とNATOの今後
    udy
    udy 2008/08/14
    今回のロシアの行動が欧露間にあるウクライナなどをEU側に追いやる結果につながるというのは、なるほど。
  • 国内事情に関する多少の雑記(2008.6)

    さして多くのブログを閲覧しているわけではないので、少し前、同じくらいの時期に雪斎さんとforrestalさんのブログが閉鎖と聞いた時には寂寥の念を禁じ得なかった。こちらも実質は似たようなものであり、どうしようか考えた。しかし細々とではあるが、残しておこうかなと思っている。ここしばらくは身辺が落ち着かなかったという事情もあるし、ニュースを見るのもうんざりという国内外の状況もそれに拍車をかけた。とはいうものの、そういう時期にこそ活動せねばならないのかもしれないが。とりあえず、リハビリというわけではないがまずは国内問題で少し雑記を。 福田政権: 正直、とにかく腹が立つ。あまりこのブログでは感情を前面に出したくないのだが我慢がならない。 全くもってこの政権は評判が悪いが、これは自民党に深刻なダメージを与えている。駄目だとは思っていたがここまで駄目だとは思わなかったあたり、安倍政権と似ている。ただ安

    国内事情に関する多少の雑記(2008.6)
    udy
    udy 2008/06/11
    カワセミさん久しぶりの更新。無理せず、気長に続けられますように。
  • コソボ独立問題に思う

    コソボ独立宣言を受け、各国が様々な立場を表明している。セルビアはもちろんのこと、ロシアも反対のようだ。また米国はかねてから独立を支持してきたという経緯もあるが、同国の政治的伝統を考えると支持するのは理解できるが、EU諸国がかなり早期に一致して結束した感があるのは興味を惹かれる。私の思い込みに過ぎないかもしれないが、EU諸国としてはもう少し時間をかけて着地点を探る外交が普通で、今回は多少高め玉のような気がしなくもないからだ。以前にも関連エントリを書いたが、節目ということで多少思ったことを書いてみたい。 米国の大手メディアとしては、ヘラルドトリビューンの報道がやや目立ったので代表として取り上げておきたい。同紙にはややその傾向があるようにも思うが、欧州的な政治感覚がこの記事にも見られる。(参照1/2/3/4/5)2番目の記事の一部を引用する。 The second is to ask when

    コソボ独立問題に思う
  • 2007年を振り返って

    この所の更新の少なさを考えると、年のまとめという意味も薄い。雑記の延長とでも思って欲しい。来年は大変な年になりそうでもあるし、多少はエントリを増やしたいところである。 ・ブット元首相暗殺 年末に衝撃的なニュースが飛び込んできた。元々パキスタンの不安定な政治情勢においては安定に寄与できる人物が少なく、パキスタンのほぼ全ての人にとってマイナスの面しかないだろう。普通に考えればムシャラフ政権にとっても悪い要素でしかない。アルカイダ関与が確定したかどうかはまだ不明のようだが、いずれにせよ同様に混沌から利益を得る組織の支援で発生したと見るべきであろう。 米国の反応は予想通りである。ただ、性急に民主化を求めているという面ばかりではないだろう。パキスタンの国民の現状から生まれるリーダーとして、ムシャラフ政権はそれなりに理性的な存在とは言えないだろうか。つまり、イスラム国家としてのパキスタンへの不満を「非

    2007年を振り返って
    udy
    udy 2007/12/30
    お久しぶりのカワセミさん。2007年の色々まとめ。
  • ニジェールのウラン、そしてフランス

    少し以前からの話であるが、国内での報道も少ないのでメモを残しておきたい。ニジェールと関係諸国の状況である。 この国は元々フランスの旧植民地で縁も深い。そして経済的には世界の最貧国に近い水準であるのだが、近年の資源高騰の影響を受けて、世界有数の採掘量であるウラン鉱山開発が活況を呈している。また石油も産出するので世界の多くの資の注目を集めている。 しかしこの種の開発が国内で対立を激化させることがあるのもまた良くある話である。ニジェールの場合は、ベルベル人の系統であるトゥアレグ(参考:Wikipedia)が関与する紛争がしばしば伝えられる。ニジェールにおける人口比としてはおよそ8-10%であるが、古来より勇猛さで知られているようだ。事態は深刻で、最近もウラン鉱山がゴーストタウンになるような事件も報道されている。(参照1) このような背景があるため、外国企業がニジェールにおいて資源開発に参入する

    ニジェールのウラン、そしてフランス
  • 日本における参院選の意味とは

    参院選であるが、周知のように自民党は厳しい情勢である。ただこれは日政治状況を考えると無理からぬ面もあろうかと思う。第二衆院にすぎないなどと言われることもあり、参院の意義がしばしば問われている昨今、これを機に自分の考えをメモしておきたい。(最初はM.N.生さんへのコメントとして書いていたのですが、長くなったのでエントリにしておきます) まず参議院に関する私の考え。しばしば一院制への移行などが話題に上がる。私はこれは適切でないと思うし、強く反対する。周知のように日は議院内閣制で、行政府に対する直接選挙がない。まずこの事を認識しておかないといけない。県知事はあるが、これも周知のように地方政府の権限、県民の自治意識も、他の工業国と比較すれば良く分かるが、それほど高いものではない。日のような人口の多い、複雑で多様な社会と産業構造を持つ国には、政治への多様な反映の場が必要である。この二院の選挙

    日本における参院選の意味とは
  • 政治家に求められる清廉さとは

    Seasaa系のブログではフリーのテンプレートがかなり出回っているようだ。デザインは前からどうにかしようと思って手がついてなかったが、色々探してこれは比較的気に入ったのでしばらく続けようと思う。面倒がらずに自分で準備すればいいのだろうが。 さて、政治と金の話は定期的に話題になるのだが、今回もHacheさんのエントリに反応する形で書いてみようと思う。 松岡氏の事件は唐突で驚いた。美化してはならない話で、さすがに政界には色々な意味で自制が効いているようにも見えた。氏がどういう人であったかは私は詳しくないので、ただ残念であり、厳粛な態度で臨まねばならない悲劇であるというだけにとどめる。しかしこのタイミングで、一部であるが、有能だが黒い政治家を良しとするような論調がある事には違和感を覚えた。念のために確認しておくが、松岡氏個人がどうであったかはまた別の話である。 一般論として、政治家は清廉であるこ

    政治家に求められる清廉さとは
    udy
    udy 2007/06/10
  • トルコ政治の混迷

    トルコの政治は混迷を深めているようだ。この記事を執筆している段階では、従来議会が指名していた大統領を国民の直接投票とする法案をトルコ議会が可決したと報じられている。(参照1)しかしながら大統領は拒否権を持っており、まだ紆余曲折がありそうな状況だ。 与党の公正発展党(以下AKPと記述)は国民の広範な支持を得ており、国民の直接選挙とすることでその立場を強化したい意図があるのは間違いない。にもかかわらず、一方でトルコ国民は軍部の政治介入を容認ないしは支持してきた歴史がある。これはタイなどでの国民意識と比較すると面白いかもしれない。タイの場合は王室もあり、国民が政治的に一体感を感じる対象はかならずしも議会が主導的に持っているわけではない。ではトルコの場合はどうだろうか? 専門家というわけではないので考え違いがあると指摘していただけると有難いのだが、トルコ国民の軍部に対する支持は、進歩性や公正性の象

    トルコ政治の混迷
    udy
    udy 2007/05/15
    "日本では法務大臣が死刑判決にサインしないことをしばしば批判される。これは単純に立法府・行政府が司法府ほど信頼されてないという事実の発露であるのだが、この側面に関して日本人が自覚的であることは必要かも"
  • 歴史認識問題の難しさ(補足)

    雪斎殿のブログは概してコメント欄も含めて冷静な意見が多いのだが、今回の従軍慰安婦、米下院の決議に関わるエントリは少し変な方向に議論が流れているという印象がある。コメント代りに前回の私のエントリの補足も兼ねて多少意見を付け加えてみたい。 まず、米国の意図はあまり邪推しないほうがいいと思う。あの国はどこそこの国の政権を転覆すべしという意見を堂々と連邦議会の議員がインターネット上で公言する国柄である。副次効果に関しては大声で言わないというのはあるかもしれないが、原則部分はいつも明確に示されている。今回は純粋な人道問題扱いという事だ。別段米国議会として珍しい事ではない。 問題はコミュニケーションで、これは現在の日の保守政治家全般が今回の問題をうまく切り回せていない印象がある。例えば、先の雪斎殿のエントリなどもそうであるが、当時の貧困地域の貧しさを理解してもらおうという意見が多い。これも普通にやる

    歴史認識問題の難しさ(補足)
  • カワセミの世界情勢ブログ 歴史認識問題の難しさ

    昨今、従軍慰安婦問題が米国下院で取り上げられ、再度注目を浴びる形になっている。歴史認識の問題はいつも難しいが、自分が良く見る数少ないブログで取り上げられていたこともあり、このエントリでコメントの代わりとしておくつもりである。 forrestal殿のエントリで歴史認識のレベルを分かりやすく例示しており、この種の問題を取り上げるときに整理された思考の手助けとなろう。ただ、リンクしておいてこういうのも何だが、筆者の見解は少し異なる。ここで言うファースト・レベルの検証段階とセカンドレベルの認識・解釈レベルはこの問題の出発点と終着点であると思うのだ。中心に検証の結果得られる客観的事実があり、アカデミズムの原則で事実が追及されるのを基とする。しかし認識・解釈レベルは、各国・地域・文化集団・個人によって実に様々である。同じ国の中でも異論があり、少なくとも民主主義国では、多数派はこうであるという言い方し

    カワセミの世界情勢ブログ 歴史認識問題の難しさ
    udy
    udy 2007/03/07
    ”原則としてslaveではないと言い、責務は極力果たしたと語り、人道を語るだけで事足りた。今回の日本側の対応は、少なくとも対米という意味では明らかにうまくない”
  • 米軍の規模、再拡大へ

    明けましておめでとうございます、というのも遅いくらいまたまた間を空けてしまった。ロシア絡みとか、微妙に言いたい事は色々あるのだが今ひとつ考えがまとまらない。ちょうどというか、エレニさん所で会話していたのだが、彼女もこの地域に関しては同じような感覚があったのかもしれない。ロシア含む欧州は日人の腹芸にも似た側面があったりするので日人もそれなりの知識人が丁寧に取材すれば分かるはずなのだが。 ブッシュのイラク新戦略に関しては様々な論者がコメントしているし、溜池通信殿でも取り扱っているので私が加えるような事などは無い。国内マスコミでの報道は、一時的な増派の部分を放置して報道してきたツケが回ってきた形だがもはやいつもの事でもありどうでもいいように思う。 むしろそれに関連して、米軍の規模そのものを拡大するというニュースがあり、そっちの方に興味を惹かれた。国防総省としてはこのように発表している。恒久的

    米軍の規模、再拡大へ
  • 2006年を振り返って - カワセミの世界情勢ブログ

    今年もそろそろ終わる。今年の国内外の情勢に関する感想、当ブログに関する内容などを書いて今年の最後のエントリとしておきたい。全般として、様々な問題が先送りされた年であったかと思う。 ・日の政権交代 日の首相が誰かというのは、従来余り諸外国から関心を持たれていなかった。それは結局のところ政権交代により大きな政策転換があるかどうかを自国の立場を中心に考えるからであろう。日での政権交代が政策的に影響を与えると感じる外国はそれほど多くない。実はその観点からすると、中国韓国といった近隣の北東アジア諸国の報道がやはり多い。小泉前首相が比較的個性の大きい人物だっただけに、今回の注目度はそれなりにあった。欧米諸国での関心も、相変わらず低いが実質の影響に比べれば報道されていたのかもしれない。 で、その安倍政権である。私はシンプルに小泉首相以前の自民党政権の伝統が反映されると思っていた。その範囲で比較的

    2006年を振り返って - カワセミの世界情勢ブログ
  • 最近のイラク情勢に思う

    たまにはトラックバックの形でエントリするのもいいかもしれない。という事で、Hache氏のエントリに触発された形でイラク情勢に関して感じたことを書いてみたい。 この問題を語るときはイラク問題というよりアメリカ問題になってしまっている。そうであるからこそ、このエントリにあるように「イラクより台湾が重要なら・・・・」という議論も発生する。そしてその折には、アメリカは失敗した云々と世の中では喧しい議論がされるが、その一方でイラクという国の事を急速に忘れ去っていく未来図も容易に想像出来る。欧州ならまだしも、特に日ではそうだろう。 そのイラクに関して、フォーサイトの記事を読みつつ考える。この出井氏の記事は、とりわけ視点がイラクではなくアメリカに偏っている人にとってとても良い内容だ。現在の情勢が簡潔に示されている。現地での犠牲者の8割はバグダッドに集中しており、首都の治安が悪くなったのは'05.4に選

    最近のイラク情勢に思う
  • フィジーの政情不安

    しばらく更新を休んでいたタイミングで、それに加えて一週間ほど寝込んでしまった。今も好調ではなく喉が痛い。今年の風邪は厄介かもしれない。 ここ最近、フィジーにて政府と軍が対立し、クーデターの可能性が報道されている。地理的にやや近く、関わりも深いオーストラリアが自国民避難の準備も進めているようだ。(参照1)これを機会にエントリしておきたい。 フィジーの基的な情報として、例によって外務省サイトをリンクしておく。(参照2)太平洋島嶼国はいずれも人口の少ない小国が多いが、フィジーは80万人以上の人口があり近隣国との間では相対的に存在感が大きい。しかしながら、歴史的にフィジー系の住民とインド系移民の子孫に当たる住民との間での対立が根深く、しばしば政情不安が伝えられてきた。双方の人口比も比較的接近している。 インド系住民は、英植民地時代に移民させられてきた労働者の子孫である。元々砂糖のプランテーション

    フィジーの政情不安
  • 2006年米国中間選挙

    世の中での扱われ方も大きいし、既に様々な人がコメントしているので書くこともあまりないが、やはり節目でもあるので軽く感想を記しておく。 まず上下両院で民主党が過半数になったという事であるが、すっきりした結果であり政治の構図に紛れが無くなったという意味で良かったと思う。そもそも改選議席から考えて次の2008年においては共和党が上院の多数派を占めるのは困難であろう。また、今回の選挙戦の経緯を考えると、ブッシュ大統領がここで「潔く」しておく事は有益であろう。 選挙後のブッシュ大統領の記者会見のリンクを示しておく。ここでの声明に限らず、イラク統治の失敗ということを「敗因として強調」している。もちろん米国の多くの有権者の期待する水準を大きく下回る実態であり、低く評価された大きな原因であるのは間違いない。しかし今回の選挙戦の経緯は、広く知られているようにフォーレー元下院議員のスキャンダル、金権腐敗などの

    2006年米国中間選挙
    udy
    udy 2006/11/12
    「ラムズフェルド国防長官をネオコンに分類して語るマスコミの不見識はどうにかならないものか。RMAを占領統治に応用したのが失敗であり、ネオコン派はむしろ当初から巨大な関与を望んでいた」
  • 日本の核武装問題に関する国内議論への所感

    の核武装に関する中川氏や麻生氏の発言が問題になっている。政治やマスコミの現場での取り上げられ方は奇妙でしかないのだが、従来の日政治が正面から取り上げなかった以上、仕方ないかもしれない。以前にもやや関連する内容を書いたが、つらつらとこの問題への感想を述べてみたい。 麻生氏と中川氏の発言はかなり計算されている。中川氏は飛ばしているようにも見えるが明確に管理された発言の印象がある。どのような角度から考えても、諸外国への牽制なのであるが、同時に日国内への負荷テストを兼ねているだろう。そのため麻生氏よりやや身軽と思われる中川氏の発言は、行政府ではなくあくまで一政党の議員の発言として受け止められる。例えば米国などでは立法府側におけるこの種の意見の多様さは元よりいくらでもある話なので問題が無い。実際は日の議院内閣制においては結構重い内容を含むのだが。その意味では米国の政治の現場を配慮した形跡も

    日本の核武装問題に関する国内議論への所感
  • 郵政民営化造反組の復党問題に思う

    補選に勝利を収めた自民党であるが、早速昨年の郵政民営化造反組の復党を検討する事態になっている。正直うんざりするのだが、この問題に関しての議論は時に奇妙な視点に立つような気もするのでエントリしてみたい。 自民党はそもそも自由党と民主党の合併によって成立したという経緯もあり、政策的には広範な主張を抱えている。しかし、この政党自体が他の政党に対して接する際にはかなり一線を引いていたという側面がある。それは対(旧)社会党に対するそれが典型だが、ある種の蔑視感情とも取れるアウトサイダーへの対応だ。こういうと語弊があるが、同じ日人というより外国人に対するようなものでなかったか。まともに踏み込んだ政策論議は少なかった。自民党それ自体が日社会のそれを反映するようなコンセンサス社会となっていた。もちろん、そうなったのは旧社会党の非が大きい。 20世紀末から昨年の9.11の衆院総選挙にかけては、それを打破

    郵政民営化造反組の復党問題に思う
    udy
    udy 2006/10/25
  • 北朝鮮の核実験と太陽政策の終わり

    北朝鮮が核実験を実施し、大きな問題になっている。もちろん世界の安全保障上の大問題であり、安保理での議論も進んでいるが、真の当事者は南北朝鮮であろう。そしてここ数日の報道では、韓国の太陽政策は終わり、国際的な制裁に加わる方向であるとされている。この事に関して触れてみたい。 全ての国は自国の都合を中心に考えるのは外交の大前提であるが、それを頭で分かってはいても他国の立場になって考えるのはなかなか難しいものである。今回、北朝鮮は無茶なことをしたと思われているが、彼らの立場に立つとそう粗雑な計算でもない。彼らの行動の最優先事項は体制の維持であり、その次がそのための他国からの援助の引き出しである。そして米国は実際に核弾頭を有している国に対して攻撃した事は無い。これは北朝鮮に限らないのだが、自国は核武装でより安全になったと考えるものなのだ。 そして、出来れば達成したい事としては、周辺の大国の影響力の排

    北朝鮮の核実験と太陽政策の終わり
    udy
    udy 2006/10/11
    それぞれの国の立場に立った分析
  • ロシアと近隣諸国の外交模様

    ロシアとグルジアの間で緊張が高まっているとの報道がある。(参照1)反露的とされているグルジアのサーカシビリ大統領の政権弱体化を狙っているとされている。元々グルジアはその面積や人口規模に見合わずソ連・ロシア史に多くの影響を残す人物を輩出しており(参考:Wikipedia)しばしばロシア人に感情的な対応をさせる背景ともなっている。グルジアが検討しているとされるNATO加盟などとんでもないという所であろうか。 その一方でラブロフ外相のポーランド訪問が報じられており(参照2、参照3)課題が山積しているものの、ロシアが関係修復の動きを見せているらしい。合わせて考えるとなかなか興味深い。 グルジアと違ってロシアはポーランドのことを尊重していますよと言う意図があるかどうかはともかく、外交交渉の命はこちらかなと思えなくも無い。これはこの付近の報道(参照4)を見るとロシア外交としてはNATOの拡大を防ぎた

    ロシアと近隣諸国の外交模様
  • 小泉政権の終わりに

    安倍氏が内閣総理大臣に就任し、組閣名簿が発表された。誰もが私と似たようなことを語っているので今更であるが、やはり節目でもあり、小泉政権の終わること自体感慨深いのでエントリしておこうと思う。 内閣の顔ぶれに関しては、多くの人が述べているように補佐官が重要であろう。大臣は論功行賞とも言え、祭り上げるポストとしては悪くないのかもしれない。何しろいざという時には国務大臣である以上責任が無いとは言えないのだから。ただし外交関連だけは固めてある。これは、当面国内的な基盤作りに傾注するからであるとも解釈可能だろう。麻生氏と久間氏、小池氏に手堅い実務的な外交をやってもらい、国内的な人気を維持しながら安倍カラーを定着させるというところか。 その意味でむしろ党三役がポイントであると言える。小泉首相は党と対立的であった。そして旧勢力はかなりの程度弱体化した。安倍首相はその大きな資産を受け継いだが、それが長期間続

    小泉政権の終わりに
    udy
    udy 2006/09/29
    「靖国参拝などが代表だが、中国に実質的にダメージを与えるような政策は取っていない事に注目するべきであろう」