「未来」を発明したサル 記憶と予測の人類史 作者:トーマス スーデンドルフ,ジョナサン レッドショウ,アダム ブリー早川書房Amazonわれわれは当たり前のように未来を予測して現在の行動を決定する。今から出かける時に雲が出てきたら雨がふるかもしれないから傘持っていこうかな? と考えるし、子どもの時から誰もが「将来のために勉強しようかな」など、未来への不安や希望から行動を決定してきたはずだ。最終的には予測とそれに起因する先見性は、自分の死後何百年、それどころ宇宙の終わりまでもを描き出してみせる。 未来を予測することは同時に、複数の未来の中から一つの未来を選び取ることでもあるから、その結果として自分には「自由意志がある」という直感も生まれる。この『「未来」を発明したサル』(原題:The Invention of Tomorrow)は、こうした「先見性」こそがヒトとそれ以外の動物を分けるファクタ