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ブックマーク / masanork.hateblo.jp (59)

  • 欧米の大企業よりはイノベータのジレンマに強かった日本だが - 雑種路線でいこう

    には様々な規制があって新規事業を阻害しているといわれる。曰く、解雇規制があるから人材が流動化しない。曰く、著作権法にフェアユースがないからGoogleやYoutubeが生まれない。曰く、法律が縦割りだから通信と放送の融合が進まない。だから規制緩和が必要なのだ。確かにそうかも知れないが反証もある。 ニコニコ動画はオーバーレイでコメントを流しており同一性保持権を侵害している点でYoutubeよりも法的リスクが大きそうだが今のところ繁盛している。電機メーカーの音楽プレーヤへの参入は韓国のMPManと比べて出遅れたが、著作権法の規制緩和を待たず各社とも追随した。 MPMan登場前夜の1997年ごろ、IMFショックに揺れる韓国メーカーより日メーカーの方がずっと技術力が高かった。当時MP3は好事家がひっそり楽しむような如何わしい技術で、CDのリッピングにも音声ファイルの圧縮にも得体の知れないフリ

    欧米の大企業よりはイノベータのジレンマに強かった日本だが - 雑種路線でいこう
  • 帝国の中心で自由主義を夢見る先に - 雑種路線でいこう

    残念なことに日社会では理知的でフラットな議論は相手を選ばないとできない。そしてブログは公開する相手を選べない。Webがそういう同調圧力を飛び越えて個を確立するツールとなることを期待してはいるが、今のところ日語圏ではネット上に別の世間をつくって新たな同調圧力を増幅させているかにみえる。 例えば日語のブログで或る予算の使い途について課題を整理しつつ建設的な提案をしても「このエントリーを財務省が読んだら仕込んでいる政策玉に予算が下りない」とか勝手に慌てて国会議員に報告がいき、取引先のお偉方から勤務先の役員に「こんなことを書く社員を放置していると、御社はこの案件から外されますよ」とか丁寧にご注進して下さる。それが日的ムラ社会の現実だ。 たまたま話の分かる役員なら「ちゃんと個人的な意見と断っているし、正しい当たり前のことしか書いてないじゃん」で済むとして、普通の日企業じゃ「正しいか否かの問

    帝国の中心で自由主義を夢見る先に - 雑種路線でいこう
  • 実効性あるクラウド振興へ向けた頭の体操 - 雑種路線でいこう

    Googleでさえデータセンター投資を抑制する局面に、緊急経済対策でクラウドがバズっているらしく頗る評判が悪い。新たにデータセンターを建造して最先端の省電力サーバーを置く話が進んでいるようだが、何を動かすための施設かサッパリ分からない。PUE1.2のエコ・データセンターを目指すとか、どこの仮想化技術を採用とか、空疎なバズワードばかり飛び交う。新たに建物を建て不要不急のサーバーを大量に稼働さることの何処がエコか。初期費用は補正予算で賄うにせよ、景気が回復してからも高い運用費を垂れ流し、稼働率が上がらないシナリオは避けるべきだ。 Google (GOOG) isn’t abandoning the data center projects where it has slowed or halted construction due to the slowing economy, the com

    実効性あるクラウド振興へ向けた頭の体操 - 雑種路線でいこう
  • それは年功序列と処女信仰と妬みの構造みたいな - 雑種路線でいこう

    企業どころか文系の大学教授で博士を持ってるの何割だよ?みたいな世界がある。外務省キャリアのトップノッチは学部中退とか。背景に新卒一括採用・年功序列で入社年次重視となってしまうことの弊害とか、新卒偏重の背景にある処女信仰ってか「異なる価値観に毒されない段階で組織に入って欲しい」って要望とか、上に立つ者が箔を持っていないと下にそういった権威を持った奴がいると目障りだって妬みの構造もありそうだ。文系学者で博士が出世の妨げとなることと、企業が博士を敬遠する背景って共通している。 日の企業は、博士以上の高学歴者を敬遠するという。そこには、勉強のできる子供に対する偏見と同質の偏見がひそんでいるような気がする。 だから職務給に切り替えてポスト毎のJob Descriptionを適切に設定すれば、高等教育の価値も適切に評価されるんだろうかというと難しい。文部科学省の大学院重点化によって学部より修士・博士

    それは年功序列と処女信仰と妬みの構造みたいな - 雑種路線でいこう
  • 日本語の壁、日本の壁。 - 雑種路線でいこう

    できればを買ってから何か語るべきなんだろうけれど、Amazonに発注したばかりで数日はかかりそうだ。このを巡る議論で予備校時代のことを思い出した。自分が役所に出入りし政治家と会って政策課題を技術的に噛み砕いて説明し、解決へ向けて諸々のお願いをするという営為をいつ始めたか振り返ってみると、予備校時代に秋葉原で知り合った日教育の先生の手伝いでネットで日人が英語を読むようになったのに、外人が日語を読もうにも文字化けして困るという相談されてからのことだ。 そういうことであるから、日語が「現地語」として滅びるといっているのではなくて、普遍的なことを語る役割を担わされてきた近代国民国家の「国語」が、英語が新たな「普遍語」となることによって、変質をこうむる、という見通しを水村は述べているのである。 いま考えると馬鹿みたいな議論かも知れないが、国費を投じて日語コードをビットマップに変換する

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  • 女。京大生からはそうみえているのか - 雑種路線でいこう

    いつも鋭いなぁと思って読んでたのに、切実なことになると意外と陳腐な意見に驚いた。SFCで起業家タイプってネットバブル時代ですか(遠い目。最近のカイシャってそういうひと求めてたんでしたっけ。前のめりに即戦力とか能動性といっても、組織で受け入れ態勢を整えないことには使いにくいよねって議論がだいぶ前だった気も。創造性はあってもいいけど協調性も大事だよねってところで、コミュニケーション能力とかの話になっていた気が。それだけじゃ同調圧力に対する耐性を期待してるみたいで気味悪いけどさ。 学歴エリートの没落は戦前以来のパイプライン・システムが崩壊したことが原因で、これは大学経営のために定員増や大学院重点化を意図的にやった文部省に責任がある。教授から唆されて博士までいっちゃった人々は逆恨みする資格があるけれど、この売り手市場で就職できない学部生にいわれても「はぁ?」って感じ。まぁ、時代に即した教育が行われ

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  • 10年泥が嫌ならITお勧めだよ - 雑種路線でいこう

    いろいろ不満な時期もあったけど、結局ITに行くのが最も報われると思って飛び込んだんだし。学歴差別とか新卒偏重とか少ないし、他業種と比べて賃金は高めだし、しょっちゅうドンデン返しがあって退屈しないし、まだ成長しているし、スキルは世界で通用するし、ホントいい業界だと思うよ。 前ブログに書いたけど、ふと思い出したのが僕はもともとマスコミに憧れてて、大学3年のとき新聞記者を捕まえて、入社試験を受けるべきか聞いたら「最初の10年は夜討ち朝駆けサツ回りドサ回りで、自由に書けるようになった頃には眼が死んで書きたいことなんてなくなってるんだから、君ずっとITにいた方が幸せだよ」っていわれたこと。これってモロ10年泥じゃん。マスコミって派手だし学生の超人気業種なのに! いわれてみると記者とか官僚とかコンサルとか商社とか、知り合いに話を聞くと、どこも10年泥だったりするよ。先輩がいて、鍛えられる世界って馬車馬

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  • 情報サービス産業から日本は変わるかも - 雑種路線でいこう

    確かにid:shi3zの指摘するように、他産業と比べてITって変化と可能性に満ちていて、若いうちから活躍できる機会があるよね。少なくとも20代30代でこれほど論客のいる業界って、あまりないんじゃないかな。だから逆に他の業界なら当たり前過ぎてスルーしてしまいそうな重鎮の発言でもブログで議論になるし、SIという括りではドメスティックでも、常に海外を意識した業界分析が行われ、パッケージやSaaSなど周辺領域では海外ベンダとの競合も活発で、誰もが危機感を持っている。 生産性の低さはITに限らずサービス産業全般の問題だけれども、ITほど業界が問題を自覚して変わらなきゃと議論されている産業は少ないのではないか。それは若い参加者が比較的多く、会社の官僚機構の外側から発言できる人々が少なからずいること、彼らの情報発信力が強いこと、常に海外との比較も絡めて議論されることなどが背景にある。 一般に情報サービス

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  • SI業界もネット業界も世界に打って出られない理由 - 雑種路線でいこう

    のSI業界を垣間みて絶望して逃げ出して、業界を外から捉え直して5年ちょっとになる。日のソフトウェア産業とかSI業界が世界に出て行けない要因は気合いとか技術力ではなく産業構造や規制に起因していることが分かったし、日でトップに立った会社が世界に出て成功するかというと難しいと感じている。梅田さんはネットならまだ勝負がついていないから頑張れるというが、僕はメタレベルの問題を考えるとネットも駄目だろうなと諦めつつある。 米国にはSI業界ってあまりなくてコンサルティングとかプロフェッショナル・サービスに分かれているのに対し、欧州では日的なSIerが結構あって、富士通サービスなど日勢も頑張っている。この違いはどの辺からきているかというと、結局のところ雇用流動性だ。米国では要らない社員をいつでも切れるから、プロジェクトの中核には技術を分かった人間をインハウスで採る。そういう連中を必要に応じて雇

    SI業界もネット業界も世界に打って出られない理由 - 雑種路線でいこう
  • 2008-04-30 - 雑種路線でいこう

    日曜深夜に突然id:mhattaからSkypeで呼び出され、明日MiAUのシンポジウムで最近の官民の動きを解説することになった。仕事で来れないひともいるようだし、認識違いがあれば番までに直しておきたいし、頭の整理も兼ねて何を話そうとしているか書いてしまう。状況が流動的なのでスライドは起こさない。書いていて長くなりすぎたので、話すのはこの中の何割かで、後半の葛藤については触れられない気もする。 この法案は民主党の高井議員がよる議員立法の動きが発端ということになっているが、高井議員も自民党で精力的に動いている高市議員も衆議院なので、衆議院で先に審議されるだろう。衆議院で単独過半数を握る自民党の動きでは先週がひとつの山場で、業界からの反対声明が出て自民党では各部会の意見も出揃った。今後は内閣部会を中心に、青少年特委案や総務部会PT・経済産業部会からのフィードバックを踏まえて自民党内の取りまとめ

    2008-04-30 - 雑種路線でいこう
  • 来週水曜目処に業界案を取りまとめたいので賛同とレビューを - 雑種路線でいこう

    ここ数日ブログを更新できなかったのは、高市私案に対する意見書を取りまとめていたからだ。会社の名前で出しているが、いろいろなひとに手伝ってもらって、かなりの論点を網羅できた。来週は諸々の部会から提案が出そろうので、そのタイミングに合わせて対案をぶつけることが非常に重要だ。 ということで、各部会での議論を意識しつつ、業界で呑めそうな案を準備している。各項目の背景は意見書を読んでもらうのがいいだろう。この提案に賛同いただける会社があれば連絡をいただきたい。業界から出す提案である以上は地雷が残っているとまずいので、水曜まで時間がないが、きっちり詰めることが重要になる。意見書と合わせて読んで欲しい。 (いろいろ指摘をいただいたものを随時反映しています) 違法有害情報といじめ等から児童を守る政策パッケージ (たたき台) 業界としての主張の要点 ネットとテレビ・新聞・電話等の他メディアとを区別しないこと

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  • 俺達ちゃんと政治もハックしているよ - 雑種路線でいこう

    泊まっているホテルのアイリッシュバーにMacを持ち込んで、サッカーの実況を聞きながら酔っぱらっているので適当に書く。そんな簡単じゃないよ、届いちゃいるんだ声は。数年前からずっと燻っていた有害コンテンツ規制を、丁寧に闘って、心ある仲間で闘って何年も前から踏み止まってきた。だから連中はとうとう内閣提出法案を出すのを諦めて、今度は正体を隠したまま抜き打ち的に議員立法を仕掛けてきた。政治に対して何も知らず受身でいるのは君らネットに引きこもって万能感を持て余している口舌の徒だけだよ。 何故,ネットはこんなに政治に対して消極的な参加しかしてこなかったのだろうか?ビジネスやライフハックや表現といった分野ではどんどんリアルを侵略していったのに,何故,政治のこととなると,こんなにも受身なのだろうか?と. 誤解してもらっちゃ困るんだが、政治にネット規制反対派の声はきっちり届いている。この件で僕は様々な政治家と

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  • まずはギークが経営に物申せる環境をどう創るか - 雑種路線でいこう

    僕は別にスーツが悪くてギークは被害者だなんて書いたつもりはないんだけど,現実問題として日の組織って経営に物申せる層までいこうとするとギークまでスーツにさせられてしまうし。日でもFellowとかDistinguished EngineerみたいなProfessional Pathがあっていいんじゃなかろうか。 向こうの技術ベンチャーじゃ,彼ら高等遊民こそ突き抜けてしまった若手を励ましつつ,変化の胎動を聞き出して噛み砕いて説明して経営陣を動かしているケースが多い気がするし。日も昔はあったのだが,株主重視の流れを汲む経営の可視化とか,90年代末以降の経営合理化で,実は重要だったのりしろが,かなり失われたんじゃないかな。 私がここで伝えようとしていることは、エンジニアが悪い・経営者が悪い、などという小さな話ではなく、企業のDNAというか存在意義のようなものが問われている、という点である。経営

    まずはギークが経営に物申せる環境をどう創るか - 雑種路線でいこう
  • 氷河期を知らない - 雑種路線でいこう

    正直なところ就職氷河期とか意識したことはない。だいたい誘われて働いたことしかないので就職活動をしたことがない。大学に入って最初の2年近くはフリーランス仕事していたが、それじゃ先輩から教わることも難しいし自分の持つ限られた知識でしか仕事できないから伸び悩むだろうと感じていて、当時の副社長から誘われた縁で前の会社に入った。最初は週2日くらい顔を出す契約だったのだが、3ヶ月目くらいに火のついたコンサル案件の立て直しで1ヶ月ほど会社に泊まり込んだ。 現代では、現場の主戦力となっている有能なエンジニアたちの集団転職の方がはるかに、会社を恐怖のどん底に突き落とすリーサルウェポンなのだ。 企業より労働者の立場の方が弱いというのは、あくまで一般論でしかないどころか、一般論としてすら怪しいんだ。 だから、マッチョたちは企業など恐れていない。 むしろ、企業の方がマッチョたちの顔色をうかがいながら経営しなけれ

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  • 文化の変遷への適応と流動性 - 雑種路線でいこう

    さほど目新しい話は書かれていないが、比較的よくまとまっている1冊。NGNについては以前から、何故かくも賢い人々が集まって珍妙な網をつくるのか不思議に思っていたんだが、書を読めば何となく理解できるようになる。 大雑把に要約すると技術系では設備投資計画を決める設備屋が強く、会社全体では人事を握り政治家と結びついている労務屋が強く、幹部は今も電話時代の成功体験に引きずられて、技術を分かって筋を通した人材の多くは関連会社へ飛ばされたらしい。 書では特に触れられていないが、かつて何故かくもADSLを忌避したのか、なぜπシステムのような中途半端な光化を推進したのか、外からみていて謎だったことの疑問も氷解する。そして書を読んで考えさせられたのは、成熟期にある企業が如何に時代の変化に適応し、古い企業文化から脱皮することが如何に難しいかということだ。 実際どうかは分からないので一般論になるが、順調に右

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  • MSによるYahoo!への買収提案 - 雑種路線でいこう

    いろいろ話を聞いてからは書きにくくなるだろうから、何も聞いていないないうちに少しだけ書いておく。このニュースは金曜夜、昔アキバで連んでいた旧友と新宿ゴールデン街で飲んでいる時に携帯メールで知った。いみじくも中島聡さんや海部美知さんが指摘しているように、この買収が成功するかは如何に人材流出を防げるかにかかっている。 事業統合へ向けて血で血を洗う権力闘争が起これば、多くの人材を失い企業価値を毀損することは、さすがにSteve Ballmerも気付いているだろう。軍隊のような文化というが、ここ数年でFTCとの和解や相互運用性の推進へ向けて異なる文化的背景に持つ社員がかなり増えているし攻撃的な社風も影を潜めた。仮にYahoo! Corp.を買収できたとして、当に寛容で多元的な文化を創り上げられたかの大きな試金石となるだろう。 メディアはGoogle追撃という面で注目しているが、いささか不謹慎な言

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  • いっそネット丸ごと京都府警の管轄に - 雑種路線でいこう

    また京都府警か。なぜ京都府警が東大の先生とか大阪電通大の学生を捕まえるのか謎は深まるばかり。いっそネット丸ごと京都府警の管轄にしてホットラインセンターもインターネット協会ではなく京都府警にぶら下げてしまえばどうか。現行法で刺せない有害サイトも片っ端から著作権法違反とか何かで検挙してくれれば、かったるい法改正の手間も省ける。 今回の事例も、京都府警はほかに立件できる罪名を見つけられないために、著作権法違反で逮捕したのですから、おそらく検察による公訴提起も著作権法違反を罪名として行なわれるでしょう。そこでは、純粋に著作権法違反の程度のみで刑罰が定まるのか、著作権法違反に付随するウィルス作成を加味して刑罰が定まるのかは注目が集まることでしょう。 昨秋に某大学で知財の授業を2コマほど担当したので、どんな話をしようかとサーベイしたところ「ニコニコ動画は合法ですか」という質問が出たので、技術革新と著作

    いっそネット丸ごと京都府警の管轄に - 雑種路線でいこう
  • 未踏の次にすべきこと - 雑種路線でいこう

    なんか一昨日のエントリが/.edされてアクセスが急増している。書き込みをみていると未踏批判を噴出させてしまったようで、なかのひとによるとIPAの方も読んでいらっしゃるようだし、ミスリードのないように補足しておきたい。未踏は大事な問題に取り組み、一定の成果を上げた。問題は引き継いだ政策担当者が未踏の結果を通じて浮かび上がった業界の矛盾から目を背け、次の仕事に取り組まなかったことだ。 mkusunok氏のブログに天才機関説と未踏の次というエントリがある。 Matzにっきを受けての書き込みなのだが、それは置いといて、 「日のソフトウェア産業が飛躍できないのは米国とは違い、天才を大切にしないからだ」というよくある論調を興味深くdisっている。 まず断わっておくと、僕も友達プロジェクトが未踏に採択されたのを手伝って謝金を受け取ったことがある。そのプロジェクトは晴れてスーパークリエイター認定を受け

    未踏の次にすべきこと - 雑種路線でいこう
  • 天才機関説と未踏の次 - 雑種路線でいこう

    RubyのMatzさんがBruce Eckelのエントリを紹介している。この2:8の法則を掛け合わせるという論法は他にもいろいろ使えそうな感じ。例えば、8割のプロジェクトは失敗と見なされており、成功した残り2割のプロジェクトを牽引したのはそのうちの2割なのだ、とか。8割の開発者は結果を出し得るプロジェクトに携われておらず、結果を出し得るプロジェクトに携わっている開発者のうち8割は実際の成果を上げられていないとか。 IT技術者ではトップ5%は残りの人たちの20倍の生産性を持つという。 これが当のことであるとしたら、その科学的な根拠はなにか、という話。 80%の技術者は、を読まない、イベントに参加しない、勉強しない。 それでどうして、それらを継続的に行う開発者と同等の生産性をあげることができるのか。 それらを行う20%のうち、さらに80%は、(まだ)うまく成果をあげられていない。 すると、

    天才機関説と未踏の次 - 雑種路線でいこう
  • 情報サービス産業を救う銀の弾丸はない - 雑種路線でいこう

    そうそう人月はなくならない。世界の何処だってヒトを売るときは人月だ。同じヒトを買うならユーザー企業が直接雇用した方が方が安いし組織の壁がなく合理的だ。米国で日よりパッケージの活用が進むなど合理的な情報システムが構築されやすいのは、一時的なコンサルティングやプロフェッショナルサービスはともかく、システムの企画とか調整はユーザー企業の従業員が行っていることが大きい。きっちり業務プロセスから見直すことができるし、ちゃんとコストを下げるインセンティブが働いているのだ。 日でそういった企業が少ないのは、ジョブローテーションの中で情シス部門のスペシャリストを育て、しかるべき処遇を用意することが難しく、減点法の人事評価ではリスクを取って新しい技術を導入するより、付き合いの長い業者に丸投げして失敗を避け、或いは失敗しても責任を押し付けた方が得だからだ。 つまりユーザー企業の発注能力が低いとか、重層的な

    情報サービス産業を救う銀の弾丸はない - 雑種路線でいこう