田中 私もPTAには好かれないんです(笑)。 貴志 そんなことないんじゃないですか? 田中 『うつヌケ』はたまたま公序良俗に反していないだけで、他の漫画をご覧になったらきっと納得いただけると思います。 貴志 いま構想しているのが、うつ病の女性漫画家を主人公にした話で、ある種のサスペンスなんです。この主人公に対して悪意を持って、うつ病を悪化させるような人物がいるわけです。それでいざ資料を読み始めても、なかなか実態がわかりにくい。そのときに『うつヌケ』を拝読して、うつ病になる条件や病気からの抜け出し方など、実体験を踏まえて丁寧に描かれた漫画だと思いました。 著者自身のうつ病脱出体験をベースにうつ病からの脱出に成功した人たちをレポートしたロングセラー『うつヌケ』 田中 僕がうつ病になったのはサラリーマンをしていたときで、2004年~05年くらいだったと思います。 貴志 サラリーマンと同時に漫画家
バラの主要な香り成分「フェニルエタノール」に抗うつ効果があることを、川崎医療福祉大医療技術学部の上野浩司講師(神経生理学)らの研究グループが突き止めた。フェニルエタノールを吸わせたマウスは、ストレス環境下でうつのような状態になりにくいことを確認。精神疾患の新しい薬や治療法の開発につながる成果として期待される。 これまでにもバラの香りが人間のストレスホルモンの分泌を抑える働きを示す研究成果が報告されているが、上野講師によると、どの成分が作用しているかは明らかになっていないため、グループは香水や化粧品などに使われるフェニルエタノールに着目し効果を確かめた。 実験では、密閉空間で15分間フェニルエタノールを吸わせたマウスと、何もしていないマウスのしっぽをそれぞれテープで固定し、逆さづりのような状態にして10分間放置。うつ傾向を示す行動で、あがくのをやめて動かなくなる「無動時間」の長さを調べた。
作家・演出家の鴻上尚史氏が、あなたのお悩みにおこたえします! 夫婦、家族、職場、学校、恋愛、友人、親戚、社会人サークル、孤独……。皆さまのお悩みをぜひ、ご投稿ください(https://publications.asahi.com/kokami/)。採用された方には、本連載にて鴻上尚史氏が心底真剣に、そしてポジティブにおこたえします(撮影/写真部・小山幸佑)この記事の写真をすべて見る 写真は本文とは関係ありません(※イメージ写真) 鴻上尚史の人生相談。「田舎の家族が、都会から帰ってきた鬱(うつ)の妹に冷たく、世間から隠そうとします」と相談者。妹の鬱を治療するにはどうしたらいいか悩む相談者に、鴻上尚史が訴えた事態の深刻さとは? 【相談4】「鬱の妹が家族に冷たくされています」(相談者:38歳 男性 農家の長男) 西日本の片田舎で、果物農園を営んでいる家の長男です。相談は、鬱の妹に冷たい家族のこと
とりあえず休ませてください。メンタルの不調で休みに入った社員が、1カ月経っても、2カ月経っても、戻って来ないとしよう。「まだ調子が悪くて」と言われると、無理やり出社させるわけにもいかない。どうしたらいいものか、会社側としては大いに悩むことになる。会社が悩めば、宙ぶらりんとなった社員も困ってしまう。労働問題を扱う島田直行弁護士は、「うつ病社員への対応は、事前にハッキリと決めておくことが大切。事後対応は致命的」と言う――。 とりあえず様子を見よう、が一番危険 「先生、うちの社員がうつ病で長期間休んでいます。どうしたらいいでしょう」 こんな相談を受けることがある。長時間労働によるうつ病といった社員のメンタルヘルス不調は、社会問題として周知されるようになった。ストレスチェックといった事前の予防も積極的に実施されるようになった。だが現実的なところとして、やはり社員がうつ病になってしまうことはある。
通信社などの勤務を経て、フリーのジャーナリストに。1997年から日本の「ひきこもり 」界隈を取材。東日本大震災直後、被災地に入り、ひきこもる人たちがどう行動したの かを調査。新刊は『ルポ「8050問題」高齢親子〝ひきこもり死〟の現場から 』(河 出新書) 他に『ルポ ひきこもり未満』(集英社新書)『ひきこもる女性たち』(ベ スト新書)、『大人のひきこもり』(講談社現代新書)、『あのとき、大川小学校で何 が起きたのか』(青志社)など多数。TVやラジオにも多数出演。KHJ全国ひきこも り家族会連合会本部広報担当理事。東京都町田市「ひきこもり」ネットワーク専門部会 委員なども務める。YAHOO!ニュース個人オーサー『僕の細道』 「引きこもり」するオトナたち 「会社に行けない」「働けない」――家に引きこもる大人たちが増加し続けている。彼らはなぜ「引きこもり」するようになってしまったのか。理由とそ
独特なこだわりを持っていたりコミュニケーションに問題があったりするASD(自閉症スペクトラム障害/アスペルガー症候群)、多動で落ち着きのないADHD(注意欠陥・多動性障害)、知的な遅れがないのに読み書きや計算が困難なLD(学習障害)、これらを発達障害と呼ぶ。 発達障害により生きづらさを抱えている人のリアルに迫る本連載。第6回は、ASDの林彩音さん(仮名・30歳・埼玉県在住)。高校3年生の頃にASDの診断がおりていたものの、なんとASDであることを知ったのは6年前。そして、二次障害のうつ病により3度の自殺未遂を経験。障害者手帳は22歳の頃取得していたものの、手帳取得のために必要な診断書は自分では確認できないようになっており、詳細な病名までは知らされていなかった。 障害者年金の手続きをする際の書類には「病名:発達障害」と書かれていた。そこで初めて病名を知って驚いたという。実は彼女、筆者の友人で
現代の日本は、非正規雇用の拡大により、所得格差が急速に広がっている。そこにあるのは、いったん貧困のワナに陥ると抜け出すことが困難な「貧困強制社会」である。本連載では「ボクらの貧困」、つまり男性の貧困の個別ケースにフォーカスしてリポートしていく。今回は茨城県のある社団法人のパート職員、タイチさん(45歳)のケースに迫る。彼はうつ病とアスペルガー症候群だと診断されている。 同じような家屋が並ぶ住宅街の中、その家はひときわ人目を引いた。真夏の日差しを浴びて生い茂る庭木。枝先が隣家にまでせり出している。玄関前には、雨ざらしにされた大量の書籍。大人の背丈ほどある本の山が今にも崩れそうだ。 茨城県のある社団法人のパート職員タイチさん(45歳、仮名)は、玄関前の書籍について「趣味が書籍の収集なんです。古本なら1度に50冊ほどまとめて購入することもあります」と説明する。なぜ、整理しないのかと尋ねると、一転
親の看取りは誰しもが経験するもの。しかし、ゆっくりと最期のお別れをすることができなかったと、後悔する人は多い。まだまだ元気だからと、話し合わずにいると、その日は急にやってくる。お墓のこと、相続のこと、延命措置のこと、そろそろ話し合ってみませんか? AERA 2017年7月10日号では「後悔しない親との別れ」を大特集。 母親を亡くした時、「母ロス」と呼ばれる苦悩や悲しみに襲われる人は少なくない。精神的に母への依存度が高い日本では顕著だ。母ロスを乗り越えるには、どうすればいいか。 * * * 遺影の母は、笑っている。 「笑っている写真にしたんです。だけど、見るとつらいです」 中川葵さん(27)は、そう言うと涙ぐんだ。 今年1月、最愛の母を亡くした。胃がんだった。がんが見つかったのは2015年冬。その時点で、ステージ3。 治療すれば治ると信じ、母も治療に積極的だった。母とは離れ
岡山理科大理学部の橋川直也講師(分子生物学)、橋川成美准教授(薬理学)らのグループは、うつ病に特殊なタンパク質「HSP105」が関与していることをマウスを使った実験で明らかにした。既存の胃薬を投与すると症状が抑えられることも分かり、新たなうつ病の予防や治療法の開発につながる成果と期待される。論文が31日付の米科学誌電子版に掲載された。 グループは、体内の至る所に存在し、傷付いたタンパク質を修復したり、細胞を保護したりするタンパク質群が、うつ病に関わっているとみて研究。熱などのストレスによって増える「熱ショックタンパク質(HSP)」と呼ばれるタンパク質群で、他のマウスから攻撃を受けストレスでうつ状態になったマウスを使って関連性を調べた。 その結果、うつ状態のマウスでは多くの種類があるHSPのうち「105」というタイプが脳内の一部で減少していた。HSPを増やす働きを持つ胃薬を経口投与すると
皆さん、こんにちは。うつ症状専門の就労移行支援「シゴトライ台東」の南雲です。さて、ゴールデンウィークでリズムで思わず不摂生をして生活リズムが崩れ、そのまま食欲をなくしたり料理をすることが億劫になったりしていませんか? 言うまでもなく、体調を管理する上で1日3度の食事をしっかり採ることは重要です。しかし、体調が悪い時には負担になることも事実です。そこで今回は、食事の工夫についてご紹介してみたいと思います。 うつ症状が悪化したり、体調を崩した時、どうしても食欲をなくしがちなのは当然のことです。また、とくに一人暮らしの方などは、料理をすることが億劫になったりしがちなもの。それでも、うつを抱えている多くの方は、服薬をすることもあり、なんとか食事はしたいと思っているようです。 たとえばコンビニやスーパーでお惣菜を買ってきて食べる、カロリーメイトやウィダーインゼリーのような栄養価が高く喉を通りやすいモ
ライター:うつ症状のある方向けサービス シゴトライ こんにちは。うつ症状専門の就労移行支援「シゴトライ大阪」で施設長をしている糸岡です。 まだまだ寒い日もあるこの時期、皆さんはこの様な症状に悩まされてないですか? 「寒くなると起床しづらくなる」 「寒くなると食べ過ぎてしまう」 「秋冬は集中しづらくなる」等など もしかするとそれは「冬季うつ」の症状かもしれません。 今回は、求職中のうつ症状のある方からよくご相談を頂く「冬季うつ」の症状とその対策についてまとめました。 ひょっとしたら、あてはまるかも?という方、ぜひ参考にしてみてください。 そもそも冬季うつって? 冬季うつとはうつ病の一種です。うつ病の症状である気分の落ち込みや集中力の低下等を伴います。が、特徴的な症状は次の2点です。 1.秋または冬に抑うつが始まり春や夏になると治まるというサイクルがある 2.過眠や過食の症状が見られる 冬にな
冬季うつ病とは、季節の変化に起因する「季節性情動障害」(季節性うつ病)の一つです。1984年に米国の研究者が新たな病気として発表しました。 主に、10月から12月頃にかけてうつ症状が現れ、春先の3月頃になると回復する「冬季うつ病」が有名となっていますが、希に、夏に発症する「夏季うつ病」という病気もあります。ただ、うつ病という名称がついてはいますが、季節性のもので、精神的に問題を抱えている訳でもないので、一般のうつ病とはかなり状況が異なります。実際に症状の面においても、特徴ある症状を持っています(後述)。 冬季うつ病は、一度発症すると毎年繰り返す傾向があります。また、患者の男女比では、女性が圧倒的に多く、男性の4倍近くに上るといわれています。当委員会のデータで見ても、やはり、女性の方が多いという結果は一致しています。でも、いろいろ調べてみましたが、どうして女性の方が多いかを説明している記事や
うつ病になって病気休暇を取った大企業の社員の約半数が、復帰後に再発し、病気休暇を再取得していたとする調査結果を、厚生労働省の研究班(代表者、横山和仁・順天堂大教授)がまとめた。特に復帰後2年間は、再取得する人が多かった。仕事の負担が大きな職場ほど再取得のリスクが高いことも裏付けられた。専門家は社員の職場復帰について、企業が慎重に取り組むよう訴えている。 調査は、社員1000人以上の大企業など35社を対象に、2002年4月からの6年間にうつ病と診断され、病気休暇を取得した後に復帰した社員540人の経過を調べた。その結果、うつ病を再発して病気休暇を再取得した人の割合は、復帰から1年で全体の28.3%、2年で37.7%と高く、5年以内で47.1%に達していた。職場環境について、仕事への心理的な負担を調べる検査「ストレスチェック」を職場メンバーに実施した結果、負担が大きいと感じる人の多い職場では
リリース、障害情報などのサービスのお知らせ
最新の人気エントリーの配信
処理を実行中です
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く