参院平和安全法制特別委員会は11日、防衛省の内部資料に基づき質問した共産党が中谷元防衛相の答弁を不服として紛糾し、質問時間を残したまま鴻池祥肇委員長(自民)が散会を宣言した。 共産党の小池晃氏は、防衛省統合幕僚監部が5月末に作成したとみられる内部資料で、7日に期間延長が閣議決定された南スーダンの国連平和維持活動(PKO)への自衛隊派遣に関し、年明けの安全保障関連法施行を前提とした部隊運用などのスケジュールが明記されていると指摘。「軍部の独走だ」と追及した。 これに対し、防衛相は「(内部資料の)真贋(しんがん)や位置付けを即答するのは困難だ」と答弁を避け、審議が中断。防衛相は再開後、資料の存在を認め、「審議中に法案の中身を先取りすることは控えなければならない」と釈明したが、小池氏は納得せず、法案の撤回を要求した。