実は明日の夜までに、地政学に関する本の中の二章分を書いて提出しなければならないのですが(汗)、そこで書くことについて調べていた時に思い出したことを書かせてください。
実は明日の夜までに、地政学に関する本の中の二章分を書いて提出しなければならないのですが(汗)、そこで書くことについて調べていた時に思い出したことを書かせてください。
今日の横浜北部は朝から曇りの厳しい寒さ。 さて、最近読んだ本の中に面白いエピソードが書いてありまして、そこから気づいたことを一つ。 私はチェスや将棋はやらないのですが、戦略を学んでいる人間なので、それをプレーする人間たちがどのような考えをもっているのかについては非常に興味あります。 この分野の著作としては、たとえば日本で有名なところでは羽生さんの一連の本がありますが、私がとくに感銘を受けたのはガルリ・カスパロフというチェスの元世界チャンピオンの書いたもの。 ところが今回のネタは、このカスパロフの話というよりも、彼が主導した、ある変則的なチェスの世界大会の話。 ご存知の方もいらっしゃるとは思いますが、カスパロフといえばロシア(ソ連)出身の名チェスプレイヤーで、若くして世界チャンピオンになり、その座を10年以上守ったことで有名。 しかしテクノロジーと関連して面白いのは、なんといっても彼が90年
2冊目の「大戦略本」となる『ソ連の大戦略』において、ルトワックはソ連が、国家の大戦略における非軍事的な要素となる外交力や同盟で劣っていたために、仕方なく軍事的な要素を前面に押し出さなければならなかったことを指摘しました。
今日の横浜北部は相変わらず晴れましたが、とりわけ真冬の寒さを感じました。 さて、久々にハーバード大学教授のスティーブン・ウォルトのブログから印象的な記事がありましたので、かなり短いバージョンとなりますが、その要約を。 === バラク・オバマは対外政策の失敗そのものだ by スティーブン・ウォルト 私が2009年にこのブログを書き始めた時はちょうどオバマ大統領の誕生の重なっていて、当時の雰囲気として私の中にも希望と恐れが同居しているような状態であった。 彼の態度は知的だったし、彼の政策には同意できるものがあったが、その対外政策の狙いがあまりにも野心的なもののように見えたからだ。 そして現在はオバマ政権の終わりにあるわけだが、私の感想について述べておく必要がある。結果として、私の判断としてはあまり好ましいものではないと言わざるを得ないのが残念だ。 まずボジティブなところから述べてみよう。彼が政
今日の横浜北部は朝から曇りがちでして、時折日がさす微妙な天気。ここ数日はやけに暖かいですね。 さて、久しぶりの更新ですが、私が個人的に手伝っていたイベントについて少し。 本ブログを数年前の私の留学時代から追いかけている方はご存知かもしれませんが、私はイギリスに行っている間に向こうに在住の日本人の方からいただいたご縁で、ビルマ(インパール作戦)で互いに戦った日本と英国の元兵士同士の「戦友」としての和解を推進する協会のお手伝いをさせていただいております。 今回はその協会が歴史的なイベントを行うことになり、すでに日本のいくつかのメディアでも報道されているように、英国側の元兵士が来日して、日本側の兵士を会うとことになりました。 すでにこの元兵士の方(ロイ・ウェランド氏:93歳)は帰国されたのですが、私は数日ほど彼らのアテンドという形でお手伝いをさせていただきました。 現在は無事にイベントが終わって
今日の横浜北部は朝から雨です。しかもけっこう土砂降り。私も体調がすぐれないので家でゆっくりしております。 さて、地政学や戦略とは全く関係ないかもしれませんが、みなさんの職場の環境づくりにヒントになるような論考がありましたのでそのご紹介を。 ちなみに私のような個人業者(?)にとっては非常によくわかる話です。 ==== 「新グループシンク」の台頭 By スーザン・ケイン ●「孤独」というのは時代遅れである。 ●アメリカでは「新グループシンク」(New Group Think)というべきものが大流行中である。これは「グループや集団でどんどん働きましょう」という考え方だ。 ●この典型的なのが、「オフィスの壁を取り払って、アイディアを交換しながら、創造的に働く」という最近の職場環境の風潮だ。 ●ところがこのような風潮には大きな問題がある。なぜなら最近の心理学の調査研究では、人間というのはプライバシー
今日の甲州は朝から雨が降っておりましたが、昼から晴れたり雨が降ったりの忙しい天候になっております。 さて、ジョセフ・ナイの中国についての議論を。 ================== China’s century is not yet upon us By Joseph Nye Published: May 18 2010 23:03 | Last updated: May 18 2010 23:03 ●中国の現在のパワーの評判は、この国の将来の予測のおかげで得しているところがある。 ●若い中国人の中にはこれらの予測を使って今のうちになるべく多くのパワーを獲得しようとしており、アメリカ人の中には百年前のドイツとイギリスのような紛争に備えるべきだという人もいる。 ●しかしそのような予測には懐疑的になる必要がある。たとえばドイツは1900年頃までにイギリスの工業力を抜き、カイザーは他の大国と
↑リアリズムと地政学↑ イギリスでの留学生活を実況生中継。今日のイギリス南部は雲が多いにもかかわらず日中は日が差しまして、とりあえず半袖でも外を出歩ける程度まで気温が上がりました。 グルジア紛争についてですが、そういえばネオコン派の中でも最も洗練された議論をすることで有名なロバート・ケーガンが、ウィークリー・スタンダードのカバー記事で、またまた読ませる論文を書いてました。 History's Back Ambitious autocracies, hesitant democracies by Robert Kagan 題名からして完全にフクヤマへのいやがらせですが(苦笑)、その他にも名前には出してませんがリアリストであるザカリヤへの当てつけとも言えることを書いていたり、ニーバーやモーゲンソーの引用を使っていたりと、なかなか読み応えのある説得力のある議論を展開しております。これも必読文献に
↑リアリズムと地政学↑ イギリスでの留学生活を実況生中継。今日のイギリス南部はそれなりに晴れまして、気温もけっこう上がりました。朝夕は寒いのですが、日中のモールの中は暑くて半袖です。 さて、今日の午前中はこのグルジア紛争に関するものをたまったニュースの中から選んで読んでいたのですが、色々と面白いことがわかりました。 しかしみなさんもご存知のように今回の紛争では様々な事情が入り組んでおりますので、スッキリと理解するためにもどのような議論(ディスコース)によって対立点があるのかということを整理してみようと思います。まずは順番にそれぞれ挙げてみると・・・ ●グルジアの支援が足りない派 vs 支援はやめとけ派 という議論による構造がありますね。前者はネオコンが中心なのですが、実はクリントン政権のビジネス系のリベラルたちかなり関わっており、一概に「ネオコンの仕業だ」と言い切れないところがあります。後
↑リアリズムと地政学↑ イギリスでの留学生活を実況生中継。今日の甲州は春を越えて、すっかり初夏のような一日でした。 実は今日、香港からドクターコースの友人が遊びに来まして、山梨に三泊、そして東京に一泊していきます。 この友人、ついこの間ドクターコースを卒業したばかりなのですが、時々香港の経済紙で意見記事を書いているとか。面白いのは最近のアメリカがテロ的な戦術を使い始め、彼にいわせると「パンドラの箱を開けた」とのこと。納得。 さて、今日はあまり世界政治とは関係ないのですが、一つ気がついたことを。 くだらないとは思う方もいらっしゃるかも知れませんが、最近Perfumeというテクノ系の音楽に乗せて歌って踊るアイドル三人組が登場したのはみなさんもご存知だと思います。 私も帰国してからテレビを見てその売り方の斬新さというか、売り方のパッケージングの仕方に驚いた人間のうちの一人でありまして、とくにこの
↑リアリズムと地政学↑ イギリスでの留学生活を実況生中継。今日の甲州はよく雨が降って気温もやや下がりました。日本で雨が降ると、やはり湿気がすごいんですね。 長野に聖火が来るということで私も見に行こうと思っていたんですが、調べてみたら電車で三時間ほどかかるというのでやめました。まあ在日中国人たちは集結するんでしょうが・・・。 さて、グリーンピースの元創始者のうちの一人が面白い論説記事を書いていたのでこれを紹介しておきます。 ====== http://online.wsj.com/public/article_print/SB120882720657033391.html I combined my science background with the strong media skills of my colleagues. In keeping with our pacifist vi
今日のイギリス南部は朝方小雨が降って風も強かったのですが、午後から台風一過のようにすっきりした青空が広がっております。気温もここ数日に比べてやや高めです。 さて、時間がないのでちょっとメモ代わりにここに書いておきますが、先日会った台湾人の友人から聞いた話を。 私と同じ家に住んでいた台湾人の友人がおりまして、彼は数年前から自分で色々と小規模なビジネスをしております。もちろん彼の家族もみんなビジネスをやっているそうです。 その彼が一年ぶりにイギリスに来まして、例のごとく私が住んでいる家に短期滞在したわけですが、そのときに色々と気になる話をしてくれました。 実は彼のおじにあたる人(もちろん台湾人)が、やはり彼のように会社を経営していて、しかもけっこう手広くやっているらしいのですが、この人が最近、なんと北朝鮮でビジネスをはじめたらしいのです。 どういうことかというと、彼のおじさんは貿易関連の会社を
今日のイギリス南部は一日中曇りでした。気温はそれほど下がりませんでしたが、曇っているのと日が短いのはちょっと滅入りますね。 今日はロンドンの日本大使館に行ってまいりまして、外務省が行っている留学生向けの説明会みたいなものに参加してきました。 どうやら外務省は海外にいる学生たちにも門戸を開こうということでいろいろとイベントを開催しているらしいのですが、そういう意味では彼らの体質も少しは変わってきたのでしょうか? それにしても外務省の職員の中にはかなり左がかっている人がいたことを発見できたのは、今回の収穫でした。やはり外務省というのは宣伝戦が超下手です。 さて、今日は私が「戦略思想家辞典」なる本を手にとって気がついた感想を。 この本なんですが、内容は古今東西の「戦略家」と呼ばれる人々の理論をかいつまんで紹介したものをまとめたもの。 ここで出てくるのは 孫子、マキアベリ、ヴェゲチウス、モンテクッ
今日のイギリスは久しぶりにスッキリ晴れました。映画を観に町まで出かけたのですが、やっぱり土曜日で快晴の今日は、町はメチャ混みでした。 さて、久しぶりに戦略関係の本を。 今回は特に「戦略」そのものの理論について述べた、ようするに「戦略の一般的な理論の本」をまとめて紹介しましょう。 まずはやはりクラウゼヴィッツから。日本語版では 1、戦争論 レクラム版 by 日本クラウゼヴィッツ学会 がオススメですが、英語版で決定版といえるものがあります。 2、On War by Clausewitz: Michael Howard & Peter Paret (ed) 翻訳そのものもすばらしいですが、中に含まれている解説エッセイも最高品質。 3、Military Strategy by Joseph Caldwell Wylie 簡潔に書かれていて素晴らしい。あまり知られておりませんが、アメリカの軍事系の大
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