もちろん体罰は違法だが、現実はもっとひどく、体罰に名を借りた虐待を受けて自殺する者もいる。先日は、部活の顧問に殴られつづけて自殺した高校生の裁判があった。 このような虐待は、かつて軍隊で多くの自殺者を出した。閉鎖的な組織の中で、力関係を利用しての暴虐だから陰湿で悲劇が起きても当然だが、そんな上官が戦死すると、後方から銃撃を受けていたという。 また、体罰と称した虐待とともに、いまどき信じられない時代遅れとして問題になっているのが、田舎での村八分だ。迫害を受け続けてブチキレた人が大暴れして死者が出たことが話題になった。 過日亡くなった名優・三國連太郎は、戦争に行って死ぬのは嫌だからと、恋人と一緒に逃げようとしたが、実の母親が密告したために捕まってしまったという体験がある。これは、彼の母親が、家族が脱走兵になったことで権力から迫害されるからというより、非国民として村八分になることを恐れたためだっ