2011年8月5日 東京大学と国立天文台の研究者からなる研究チームは、すばる望遠鏡を用いたパノラマ観測によって、40 億年前の宇宙にある巨大な銀河団の周辺に、赤く輝く星形成銀河を多数発見しました。この「赤く燃ゆる銀河」の正体は、まもなく星形成をやめて、若さを失いつつある銀河。そんな「人生の過渡期」にある銀河が、銀河団の中心から遠く離れ、これまで調査の及ばなかった領域に、群れをなして棲息していることが分かったのです。比較的まれな天体であると思われていた「赤く燃ゆる銀河」の集中する領域がこれほどはっきりと示されたのは初めてのことで、銀河団や銀河群のような、銀河の密集地帯での銀河の進化を理解するうえで、重要な手掛かりになりそうです。 宇宙はひしめきあう銀河の世界。はるか遠い昔に銀河は生まれ、その後お互いの引力で引き合って、「銀河群」とよばれる小さな銀河集団や「銀河団」とよばれるより大きな集団を作