70年代からテレビアニメの演出を手がけ、劇場版『うる星やつら』や『機動警察パトレイバー』、そして『GHOST IN THE SHELL/攻殻機動隊』で世界にその名を轟かせた押井守監督。実写映画も多く手がけ、また小説家や劇作家として多方面で精力的に創作活動を続ける押井監督が、映画というテーマでインタビューに応えてくれました。映画との出会いから人生を変えた作品との邂逅、さらに制作現場での苦労話などなど、超・濃厚な内容でお届けします!(全3回) “映画の原体験”は、私立探偵の親父に連れて行かれた映画館 僕が子どもの頃って、街中が映画館だらけだったんですよ。大田区の外れのほうの大森っていうところで生まれて育ったんですが、大森だけで確か8軒くらいあった。だから毎日観ても余るくらい。あと、うちの死んだ親父っていうのがですね、要するに“私立探偵”やってたんですよ。私立探偵って言っても犯罪捜査とかじゃなく