最近は、「借金玉は才能があっていいよな」みたいなことを言われて、もんにゃりとした気持ちになることが増えた。もちろん、才能があると言っていただけるのはうれしいことなのだけれど、「おう!俺の才能に任せろ!」と胸を張るに僕の経歴は些かに情けないところがある。 なにしろ、デビューは32歳である。物書きを目指したのがいつだったのか正確には覚えていないけれど、中学生の頃にはもう書き始めていたから遅くても15歳頃だ。わざわざ2年遅れて大学に入りなおしたのも「文章をきちんと勉強したいから」だった。大学時代はずっと文章を書き、勉強を続けていたけれど、これはもう本当に清々しいほどだめだった。就職したのはある意味で「筆で食う」夢と決別するつもりだった。でも、結局やめることは出来なかった。それはそれとしてその先では「就職してもだめ」「起業してもだめ」の僕のだめ人生が続いていったわけだけれど。 そんなわけで、ちょっ