「読んだ」というより「見た」というべき。理解できなかったところありすぎ。レベル違いすぎ。著者に挑発されながら読むというのは、かなりユニークな体験だね。 古今集から戦後文学まで、詩・文学・劇・謡の表現を俎上にあつらえて、吉本隆明オリジナルの言語の文学論を創出する。言語の本質・韻律・表現・構成という見出しはあるものの、包括的に論じており、再読を強制している。タイトル「言語にとって美とは何か」に惹かれて読むのだが、激しく肩すかしを喰らう。 もともとの動機は、わたしの中にあった。「ものを読んで美や快を得るのはなぜか?」という疑問を、ずっと追いかけてきた。そして、タイトルに限って言う限り、わたしの「気づき」と同じ結論だった。安心したような残念なような気持ちやね。わたしの気づきは古今の文人からヒントをもらっているものだから、彼の影響が第三者を経、わたしに届いていたのかもしれない。 では結論から。「言語
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