2018年の「東京マラソン」で設楽悠太が2時間6分11秒の日本新記録を出した。設楽が履いていたナイキの“厚底シューズ”は、いま世界のマラソン界を席巻している。だが“薄底シューズ”で金メダリストを生んできた職人は「厚底には反対」という。2020年の東京五輪を制するのは、厚底と薄底のどちらか――。 ランニングシューズでナイキに真っ向勝負を挑むNB ランナー人口は、2012年をピークに減りつつあるといわれるが、国内におけるシューズやウエアなどの「ランニング市場」は右肩上がりを続けている。タイムを常に向上させようとするコアな市民ランナーの層が、年々厚くなっているからだ。そのなかで要注目のブランドがある。国内外でタウンスニーカーとして性別を問わず人気を集めてきた「ニューバランス(NB)」だ。 NBのランニングシューズは「スポーツアイテム」というよりも、「オシャレアイテム」というイメージが強かった。そ