「クライ・ミー・ア・リバー」の名唱で知られるジャズ歌手ジュリー・ロンドンの没後10年。彼女が残した30作のオリジナルアルバムが一挙に紙ジャケットでEMIミュージック・ジャパンから復刻発売され人気を呼んでいる。うち17枚が日本では初のCD化だ。 ジュリーは1926年生まれ。55年に初アルバム「彼女の名はジュリー」を録音した。物憂げなハスキーボイスと、セクシーで品のあるジャケットの魅力があいまって、日本でも多くのファンを得た。映画女優としても活躍するかたわら、ベスト盤を含めて32作のアルバムや多数のシングルを出したが、所属レーベルが合併でなくなった68年を境に、歌から遠ざかった。 今回、ビッグバンドを従えたライブ盤や、ビートルズやモンキーズのカバーを収めた最後のアルバムなど、多彩な音源が初めてCDになった。 6月23日の発売以来、シリーズ全体で早くも約5万1千枚が出荷された。一番人気は、