石の上に3年しか座れない 幼い頃から、ひとつのことを突き詰められない性格がコンプレックスだった。 小学1年生のとき、初めて習い事を始めた。それはテレビで見た試合に魅入られた剣道だった。警察署で指導してもらいながらの剣道は3年続いた。だが小学3年生か4年生だったか、僕は突然ピアノに興味を持った。ピアノに興味を持ったのはなぜだろう? たぶん友達が始めようとしていたからだ。剣道も途中まで続けていた記憶があるが、最後の方は興味を失っていたように思う。そして小学5年と6年頃になると、ピアノよりも水泳に力を入れるようになっていた。水泳は単に、もっと上手くなりたいと思っただけだ。 始める理由はいつも直感的で、やめる理由はたいてい興味関心の目移りだった。 3年という歳月は僕を簡単に目移りさせる。その年数が経つと夢から覚めたように、熱も冷めた。 中学時代、卓球で地区大会優勝に至るまで毎日練習した。当時、練習