ブックマーク / www.newsweekjapan.jp/reizei (15)

  • コピペがゼロで、100%オリジナルな学術論文は許されないという理由

    理研の「STAP細胞」研究をめぐる問題に関しては、私は余り興味が湧きません。一点だけ、生命倫理へのタブーの薄い日では、こうした再生細胞の研究は今後も大いに期待されるので、その足を引っ張ることがなければいいという思いはしています。それ以外は、「起きたこと」よりも、「伝えられ方」の方が「事件」であるし「問題だ」という見方をせざるを得ません。 その「伝えられ方」の中で、一点だけどうしても我慢のならないことがあります。それは、論文に「コピペ」が横行しているのはケシカランという報道が余りに加熱しているために、まるで「コピペがゼロ」の、つまり「100%オリジナルな論文」が理想であるかのようなイメージが拡散していることです。 これは大変な間違いです。学術論文(リサーチ・ペーパー)は文学作品ではありません。100%オリジナルなどというものは、評価の対象にすらならないのです。 余りにも基的なことなので、

    コピペがゼロで、100%オリジナルな学術論文は許されないという理由
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    vid 2014/04/15
    周回遅れ
  • 回避されたアメリカの財政危機、「ティーパーティー」の誤算

    稿の時点では、可決された法案がホワイトハウスに回付され、大統領の署名を待っているところですが、とにかく「政府閉鎖」と「デフォルト危機」をめぐる与野党のバトルは終わりました。上院は圧倒的な過半数で通過した法案ですが、心配された下院の票決も「賛成285、反対144」となり、共和党保守派の「ティーパーティー」としては完敗というところです。 これで当面の「デフォルト」の危険は去り、連邦政府の業務も再開されることになりました。2010年の中間選挙以来、アメリカ政界を「かき回して」きた「ティーパーティー」ですが、この敗北で影響力には翳りが生じていくものと思われます。 では、彼等は何を誤ったのでしょうか? (1)最初から作戦も落とし所もなかった、つまり無計画で「成り行き任せ」のくせにケンカを売ったというのが「そもそもの間違い」だと思います。最初に問題になった「政府閉鎖」にしても、テッド・クルーズ上院議

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    vid 2013/10/17
  • 「橋下発言」はアメリカからどう見えるか

    所用でニュージャージー州外に行っていたのですが、その間にこの問題がどんどん拡大していたのには驚きました。現在の事態は、この欄で過去に申し上げた「管理売春は現代の基準では性奴隷」という指摘、また「国境を越えたコミュニケーションでは理念型の発信しか通用しない」というコメントが生かされなかった点、何とも残念に思います。以下は、とりあえず、現時点で気づいたことを箇条書きにしておこうと思います。 (1)アメリカなど欧米諸国はキリスト教国だから性的なタブーの強い「偽善的な国」だという主張があります。もしかしたら問題の奥の背景にはそうした宗教やカルチャーもあるのかもしれません。ですが、アメリカがいい例ですが、買春行為に対して社会が厳しい目で見ているのは宗教や文化のためではないと思います。核家族のイデオロギーが確立する中で、買春行為というのは、と子への裏切りであり、社会の最小単位である核家族を破壊し、自

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    vid 2013/05/16
    この説明を見ると、今回の大騒ぎが、ものの見事なまでの「戦勝国による圧力」に見えてくる。鏡を見てる人は一体どれだけ居るのやら。
  • どうして日本は6年間に6人の総理を取り替えたのか?

    今回『チェンジはどこへ消えたか オーラをなくしたオバマの試練』というを出版しました。2008年には「チェンジ」であるとか「イエス・ウィ・キャン」といったメッセージで全米を席巻し、2009年に就任すると「核廃絶のプラハ演説」や「カイロでのイスラムとの和解演説」などを評価されてノーベル平和賞を受賞したオバマですが、結局は1期目の4年間では「チェンジ」はできなかったのです。 その「結果」は世論にある種の落胆を感じさせました。ですが、それでもオバマは再選されたわけで、その理由を探る中から「向こう4年間」のアメリカの進路を読者の皆さまとご一緒に考えていきたい、それがこのの主旨です。 それにしても、アメリカの失業率は辛うじて8%を切ったばかりで、景気の戻りには強さは全くないわけです。また若者の雇用に関しては依然として状況は厳しく、このの中でも取り上げましたが「ウォール街占拠デモ」というのは「深層

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    vid 2012/11/30
    『問われるべきはジャーナリズムの質です。』
  • 中国の「反日暴動」がアメリカでほとんど報道されない理由とは?

    先週末から今週はじめにかけて、中国の各地では反日を表面的なスローガンにした一種の「反秩序暴動」がエスカレートしているわけですが、アメリカではこのニュース、驚くほど小さな扱いとなっています。例えば、暴動が格化した直後の16日の日曜日には、ニューヨークタイムス、CNNといったメディアでの扱いはほとんど「ゼロ」でした。 週明けの月曜になって、少し報道が出始めていますが、例えば中国にあるパナソニックの工場が操業停止しているなどといった「経済記事」的な扱いが主で、それに「在北京日大使館」に卵が投げつけられたなどの報道が加わっているだけです。実際に起きている、大規模な破壊行動については、一切伝えられていないと言ってもいいと思います。 私は各メディアの内情を知る立場にはないので、あくまで憶測に過ぎませんが、そこにはある種の「配慮」が感じられます。では、仮に「中国への配慮」があるとして、そこにはどんな

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    vid 2012/09/18
    日本で中東騒乱がどれくらい報道されているか?と言う問題。
  • コロラド乱射事件と、アメリカの「いじめ」問題

    先週末のエントリで、日の「いじめ」問題を「空気と目線」という観点から論じたところ、多くの方々から「アメリカいじめ事情はどうなのか?」という問題提起をいただいています。 この点に関しては、確かにアメリカでは体育会系が線の細い子供を「いじめる」というクラシックな「いじめ」のパターンがあり、それに加えて、ここ5年ぐら「ネットいじめ」の問題、あるいは中学校を中心とした「仲間外れ」などの問題行動が増えています。「いじめ(ブリング)」という言葉が、小学校から中学校の教育問題として大きなテーマになりつつあるのは事実だと思います。 ですが、体育会系の横暴というカルチャーは、要するに行動としては幼稚なものだということで理解がされています。新作映画『アメイジング・スパイダーマン』で「いじめっ子」がそれほど悪人に描かれていない一方で、別にそれが非難されるわけでもないという辺りに、一種の社会的な合意、つまり「

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    vid 2012/07/23
    這い上がる手段が無いのは、「就職」のタイミングから先を見れば……
  • アメリカが拉致問題などで「日本の立場」を十分に理解できない理由

    北朝鮮による拉致被害者家族連絡会のメンバーが、米国務省でキャンベル国務次官補と面会した際、キャンベル氏が、北朝鮮の拉致の問題と同時に国際結婚の破綻に伴う「日人親による子の連れ去り」問題に言及、並行して親権の問題を考えて欲しいと発言したという報道があります。 その場にいた家族会メンバーは「親権の話は夫婦間の問題だが、拉致は国家的な犯罪。北朝鮮で命の危険にさらされている人間の問題を親権の問題と同一視するのは納得できない」(産経の電子版による)と反論したそうですし、米国国務省は後で「両者は別次元の問題」だという見解を出したようです。 この問題ですが、他でもないキャンベル次官補の口からポロッと出たというのは、ある種アメリカ国務省のホンネを表していると見るべきでしょう。そういう言い方をしますと、憤りを覚える方もあるかもしれませんが、何しろこれは外交であり、アメリカという相手がある話ですから、相手側

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    vid 2012/05/11
    共感と社会帰順の感覚の違いかなぁ。
  • 改めて「ゆとり教育」を問う

    文科省の新しい「脱ゆとり」の教科書を見る機会がありました。例えば今回新版になった中3数学の教科書などでは、全体が妙に分厚くなっています。中身について言えば90年代の来の中3の内容までは戻っていません。ですが、因数分解のテクニックなどは塾の教科書並みに詳しく、正に思考より訓練を強化すれば「財界も親も文句はないだろう」的な主体性のなさすら感じます。 ちょうどそんな折、『ミスターゆとり教育の反論』というタイトルで、元文科省の寺脇研氏のインタビューが朝日新聞(デジタル版)に出ていました。いい機会ですから、ここで「ゆとり教育」の総括をしておこうと思います。 インタビューの中で寺脇氏は、「ゆとり教育に、私は信念をもっている。その理念の中心は、知識を詰め込む従来の教育を転換し、自ら問題発見をして解決策を探し出し、自ら主題を設定して学べる人間を育てること」だと述べています。 また、2008年の同様のイン

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    vid 2012/04/16
  • あのアメリカですら自国国旗の焼却が禁じられていない理由

    たびたび、大阪の橋下市長がらみの話題で恐縮ですが、国体(国のかたち)を考える上での良いレッスンになるのではと思い取り上げます。今日は、国旗国歌への態度と「国際社会」の関係についてです。 今週の市長の発言の中に、「国歌斉唱の際に手を前に組んでいるのは失礼で、国際社会では許されない」という主旨のものがありました。この種のものとしては、スポーツ選手などが海外での試合に臨んだ際に国歌を歌っていないのは「国際社会での常識に欠ける」というような言い方があり、市長もそのような主旨での発言を以前にしていたと思います。 確かに1つの考え方です。スポーツの対外試合というのは一種の民間外交ですから、それなりの外交儀礼というものがあり、他国の国旗国歌への尊敬だけでなく、自国の国旗国歌に対しても儀式の格調を維持するためにも、国家を代表している敵味方相互をしっかり認めるという意味合いからも必要だと思います。 例えばサ

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    vid 2012/03/23
    前腕組は「儀礼の礼」で逸脱だと思うけどねぇ。後ろ手組は礼の範囲だろうけど//教師ので米国最高裁判例持ち出すの居るだろうけど『「式典を妨害しない限りにおいて」信仰の自由』ね。日本の教師のは妨害でしょ。
  • 繰り返される乱射事件、それでも銃社会への反省ができないアメリカ

    27日(月)にオハイオ州のチャードン町の公立高校で発生した銃撃事件では、早朝のカフェテリアで5人の生徒が狙撃され、手当の甲斐もなく稿の時点では3名が死亡するという惨事になっています。一部の報道では、違う高校に通っている生徒が侵入して犯行に及んだということになっていますが、狙撃犯とされている少年はこの地域で育っており来ならこのチャードン高校の生徒であったはずの少年のようです。 その少年が実際に通っていた高校は、この郡の「オルタナティブ・スクール」で、学習障害のある子供など「高校中退に追い込まれる危険」のある子供を各校から集めて教育する学校でした。詳細は不明ですが、成績不振、もしくは行動に問題があって、ある時点でこの学校に送り込まれたものの、交友関係としては、このチャードン高校が彼の来の居場所であったと思われます。 被害者は一つのグループで、加害者の少年はこのメンバーを狙って狙撃に及んだ

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    vid 2012/02/29
    ん~? 銃が無ければ包丁じゃねーの?と思った。
  • ニューヨーク・フィルの「iPhone 着信音事件」、その時指揮者は?

    昨年末にご紹介した小澤征爾氏と村上春樹氏の対談について、一点気になる部分がありました。それは往年の巨匠レナード・バーンスタイン(『ウェストサイド物語』の作曲者でも有名)が音楽監督だった時代に研修生として指揮をした経験に基づいて、小澤氏がニューヨーク・フィルハーモニーの演奏姿勢について否定的であった点です。 小澤氏の批判は、特に弦楽器の奏法が「軽い」というものでしたが、この点に関しては一昨年からアラン・ギルバート氏が音楽監督に就任したことで大きく改善されています。楽団の名誉のためにも、そのことを申し上げておきたいと思います。このギルバート氏は、日人のお母様が同楽団の現役バイオリスト、お父様も同楽団のバイオリニストで人もバイオリン奏者であり、就任早々に弦楽セクションの奏法を変更しているからです。 さて、このギルバート氏ですが、NYフィルの音楽監督として最も力を入れているのは、グスタフ・マ

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    vid 2012/01/13
  • ハーグ条約加盟、小手先の法案では対応不可能ではないのか?

    国際結婚が破綻した際に、一方の親が子供を出身国に連れ去るケースに対して、子供を両親が同居していた以前の国に戻すことを原則とするハーグ条約に、日は2011年の5月にようやく加盟する方針を打ち出しました。アメリカの国務省の主張によれば日人母が離婚裁判を省略し、あるいは判決に反する形で子供を日に連れ去っている問題については145件という事例があるそうで、主としてアメリカとカナダなどが外交上たいへんに強硬な抗議を続けているのです。 日ではあまり報道されていませんが、米政界では「日は子供の連れ去りの容認という拉致をしているのだから北朝鮮の拉致問題で協力する必要はない」という言い方が半ば当たり前のように言われているのです。今回の条約加盟方針はその点で外交上は不可避であったとも言えます。 いずれにしても、今回の加盟方針決定を受けて、その関連法を整備することになり作業が続けられています。その中で

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    vid 2011/10/03
    日本の連れ去りって事で問題にはなるんだが、逆にアメリカで裁判すると経済面から親権が父親に優遇されすぎるって問題がなかったっけ? 日本で母親に優遇されすぎるのと同様に。
  • 文化庁の「正しい日本語原理主義」が「姑息」である理由

    どうして税金を使ってそんなことをする必要があるのか、サッパリ分からないのですが、文化庁というお役所は定期的に「国語に関する世論調査」を実施しているようです。例えば、今年の発表内容に関しては、主として3つの点が報道されています。 1つは、「冷たい外気に接した際の感覚」を表現する言葉「寒っ」について「8割以上の人が気にならない」と考えていること、もう1つは慣用句の用法の話で例えば「一時しのぎ」という意味である「姑息(こそく)」を来と違う「卑怯な」という意味にとらえる人が多数派を占めているという話。あとは恒例となった「ら抜き言葉」の流行への批判です。 そもそも世論の声を聞いておきながら、発表するときには一々「誤った日語が使われている」という偉そうな言い方をするという、何ともお役所的な姿勢がまず鼻につきます。中でも気になるのは、結果的に「日語の変化」についての報道が漠然と「乱れている」とか「

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    vid 2011/09/16
    平安時代から見れば、今の時代の言葉は(w//言語とは常に発展途中なのかも//どうせなら、各地の方言の残り具合とか保存を考えて欲しいなぁ。それこそ「文化」でしょうに(w
  • 東電の原発の状況を「戦争」に例えるのは不適切ではないのか?

    東電原発事故の状況が一向に好転しない中、政府や東電の対応を見ていると、第二次大戦の敗戦に至った日的な組織の欠陥が繰り返されているのでは? 池田信夫氏がそのような観点から『失敗の質』というを参考にするよう勧めています。これは経営学者の野中郁次郎氏が、防衛大学の戦史研究家の戸部良一、寺義也、鎌田伸一、杉之尾孝生、村井友秀の各氏と行った共同研究で、旧日軍が組織として持っていた脆弱性を客観的に分析したです。 確かに今回の原発事故とその対策において、こうした「日的組織の脆弱性」を意識することは有効だと思います。正に、今読まれるべきだとも言えるでしょう。ですが、同時に今回の事態は「戦争」とは全く異なる問題だということも指摘しておきたいと思います。池田氏は勿論そんなことは言っていませんが、一部に「軍政を敷くべき」などという、妙な言論があるのが気になるからです。 まず、今回の事故の経緯に関

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    vid 2011/04/05
    もにょる部分もあるが『飛び交う情報の水準を「理科の得意な中学3年生レベル」ぐらいに上げていくことは必要だと思います』これについては思いっきり同意したい。だが問題は風評なわけで。風評を広げる記者含む。
  • 「京大入試ネット不正事件」に見る入試制度の限界

    京都大学の入学試験中に、こともあろうに配られた問題をネットの掲示板にアップロードして、幅広く正解を募集していた学生がいたそうです。さて、その「犯人」は特定できるのでしょうか? 寄せられた正答のパターンと答案を照合してみたり、同じハンドルネームで似たような行為を行ったと見られる他大学での答案と筆跡鑑定での一致を確認するとかすれば可能なように思います。 ですから、事件そのものは特に衝撃的ではないし、清朝以前の中国における「科挙試験」での不正行為の歴史などに比べればチャチな話です。不正受験者は早急に特定して厳しく断罪すれば良いのだと思います。ですが、今回の「事件」は1つの事実を暴露したように思います。それは、大学入試というものが「受験生に特有の個性や潜在能力」を測定するということは全くやっていないという事実であり、にも関わらずまるで前近代の中国の科挙試験のように「一発の入試が人生を決める」という

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    vid 2011/02/28
    前段がなんだかなぁ。本当は高校までで身につける学業すら身につけずに大学で補習とか考える……//出るのを難しくする方向にシフトしろは全力で同意。社会に出るまでのモラトリアム期間と言われてる時点でおかしい。
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