過剰診断とは「症状や死亡を引き起こさない病気を診断すること」です。病気を診断した時点で100%過剰診断だと確信が持てるのなら、治療は必要ありません。しかし、ほとんどの場合、診断した時点では100%の確度を持って推測することはできません。過剰診断である可能性が高いとか、低いとかはある程度推測できます。 治療したほうがいいかどうかは、過剰診断である確率(確率が高ければ高いほど治療の必要性は小さくなる)、治療の侵襲性(侵襲性の小さい治療で済むなら過剰診断である確率が高くても治療したほうがいい)、生じる症状の重大さ(死亡の原因になるなら過剰診断である確率が高くても治療したほうがいいし、命に別状がない軽い症状しか引き起こさないのであれば治療の必要性は小さい)、患者さんの価値観などによって決まります。 続きを読む