日本では明日発表される新元号に国民の目が注がれているが、英国ではメイ首相のEU離脱案を議会下院が3度も否決し、国民投票の多数決で決まったEU離脱の先行きがまるで見えない。 英国議会は「議会の母」と呼ばれ、民主主義の模範とされる。英国議会には貴族院と庶民院の2つの院があり、国民の選挙で選ばれた議員が首相を選び、与党が内閣を組織する議院内閣制を採用している。日本は戦前からそれを真似て政治の仕組みを作り、その基本は戦後にも引き継がれた。 ところが民主主義の模範たる英国議会が機能不全を起こしている。問題は英国がEUの一員となったことで、自分の問題を自分で決めることが出来なくなり、またヒト、モノ、カネがEU内を自由に流通するため東欧からの移民が増えた。それによって英国の伝統や文化が失われていく。国民の不満が募り、英国はEU離脱の是非を国民投票で決することになった。 2016年6月の国民投票で、離脱派