【メキシコ市・庭田学】メキシコで新型インフルエンザの「最初の感染者」とされた少年の銅像を建てる計画が進んでいる。東部ベラクルス州ラグロリア村に住むエドガル・エルナンデス君(4)で、現在は全快しており、同州は「新型インフルエンザの流行を克服した人類の希望の象徴にしたい」としている。 ラグロリア村では3月中旬から4月初めに住民約600人がインフルエンザ症状を示した。メキシコ政府は4月27日の会見で、4月初めに発症した同村の4歳の少年が最も早い新型インフルエンザ患者と発表。このため国内外のメディアが殺到し、エドガル君を「ニーニョ・セロ(ゼロ番の子供)」として大々的に取り上げた。 ただ、現在メキシコで確認されている最も早い発症例は3月11日のメキシコ市の成人男性。エドガル君より早い症例はメキシコ市を中心に少なくとも14件あるとされるが、今もエドガル君は「ニーニョ・セロ」と呼ばれている。