衆院予算委員会で民主党の川内博史氏の質問に答える仙谷由人官房長官=12日午前、国会・衆院第一委員室(酒巻俊介撮影) 仙谷由人官房長官は、自分の姿を鏡に映したことがあるのか。15日まで4日間続いた衆参予算委員会で仙谷氏がその場しのぎに繰り返したウソ、強弁、はぐらかし−を拝聴し、「他者の目にどう見えるか、よほど分からない人なのだ」と得心した。その言葉は国民を欺くどころか、自らの過去も裏切っているが、自己矛盾は感じていないようだ。 論戦で最大の焦点だったのは、沖縄・尖閣諸島沖の中国漁船衝突事件への政府対応の是非だった。野党側は、海上保安庁の巡視船が漁船に体当たりされる場面を撮影したビデオテープの公開を強く求めたが、対応を一任される仙谷氏は言を左右にして態度を明確にしなかった。 「テレビ報道は国民に影響力を持っている。ビデオをどのようにどういう範囲で公開するかは、もう一工夫、一ひねり考えないといけ