京都府京丹波町に約1600年前に造られた蒲生野(こもの)古墳群で、腕輪を模した副葬品「石釧(いしくしろ)」が出土し、町教委が11日発表した。石英の結晶が固まった「碧玉(へきぎょく)」製で直径は11・6センチ。西日本で発見された中で最大級という。 石釧はドーナツ形で、埋葬者の権威を示すとされ、七廻塚(ななまわりづか)古墳(千葉市)から直径16・4センチ、島の山古墳(奈良県川西町)から同11・4センチが出土している。 今回の出土品は、内周に沿って放射線状の櫛歯(くしば)模様、外周は三角形の鋸歯(きょし)模様の彫刻が施されていた。立命館大の和田晴吾教授は「完成度が高く、保存状態もよい。丹波地方にも中央政府とつながりの深い有力者がいたことを示している」と話している。14~27日、町役場で展示される。