今年、とんでもないルーキーがF1デビューを果たす。カナダ出身、わずか18歳のランス・ストロールだ。 ストロールの父親は、ファッションブランドの『トミーヒルフィガー』や『マイケルコース』の大株主として知られるローレンス・ストロール。総資産は24億ドル(約2477億円)。フォーブス誌の2016年世界長者番付で722位にランクされている、億万長者だ。 その大富豪が息子のデビューをサポートするために費やした費用が桁違いだった。 ストロールは昨年のヨーロッパF3選手権のチャンピオンだが、まだ18歳。大排気量のマシンを操るという点で経験が十分ではなかった。 F1マシンは1.6リッターだが、ターボや回生エネルギーによって、その出力は最大で900馬力以上もある。これに対して、F3のエンジンは約200馬力程度である。本来であれば、GP2(4リッター、約612馬力)など、F3よりもハイパワーのカテゴリ