ある大手金融機関のCIO(最高情報責任者)は、役員室でドローンを飛行させた。Google Glassが発表されたとき、若手技術者にウエアラブル端末の研究を命じた大手小売りのCIOもいた。まだ海の物とも山の物ともつかない技術に飛び付くのは、ビジネスでの活用の可能性を今のうちから探っておきたいからだ。ちなみに、この2人のCIOはIT部門の出身者ではない。 このところ、CIOは誰が相応しいかをずっと考えていた。もし企業が構造改革に取り組むためにITを活用しようとしているなら、経営企画担当や財務担当の役員がCIOを兼務、もしEC(電子商取引)などITを活用した事業を推進するなら、営業担当役員がCIOを兼務するのがよい。いずれの場合も、システム部長はCIOを補佐するのが分相応だ。 これが最近の私のCIO論。ITは何かのための武器にすぎないわけだから、使う側の親玉であるリストラ隊長や切り込み隊長がCI
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