ちょっとした風邪や擦(す)り傷などで、休日や夜間に救急外来を利用する「コンビニ受診」。緊急性がないにもかかわらず、「待ち時間が短い」「日中は仕事がある」などの理由で気軽に受診するため、重症患者への対応が困難になるケースが全国的に問題となっている。日赤和歌山医療センター(和歌山市)は4月から、夜間・休日に受診した軽症患者に対して「時間外選定療養費」として、5400円を徴収することを決定。同センターは「高度救命救急センターとして、本来の業務である重症者の治療に力を入れたい」としている。(地主明世) 「受け入れ態勢は限界に近い」と話すのは、同センターの山崎誠・経理部長。昨年1~10月の時間外救急患者は2万7245人で、1日に換算すると約90人だが70人程度は軽症。昨年末には、200人を超える患者が時間外救急に集中した日もあったという。それに対して、夜間・休日は医師ら10人しかおらず、対応が難しく