慢性腎臓病で腎臓の機能が弱くなったとき、致命的な不整脈につながる高カリウム血症が問題になります。過剰なカリウムと結合して血液からカリウムを取り除く新薬、パチロマーを使って治療する研究が行われました。 ◆高カリウム血症とは? 血液中のカリウムは、腎臓から尿として排出されます。正常な腎臓は、排出量を調節することで、体の中にあるカリウムの量を一定の範囲に保っています。慢性腎臓病ではこの調節機能が正常に働かなくなり、血液の中にカリウムが多すぎる高カリウム血症の状態になることがあります。 また、慢性腎臓病が高血圧をともなうことがあり、この場合の治療にACE阻害薬やARB(あわせてレニン・アンジオテンシン・アルドステロン系阻害薬)という種類の薬がよく使われますが、レニン・アンジオテンシン・アルドステロン系阻害薬にはカリウムが尿に排出されるのを抑える作用があり、高カリウム血症を誘発しえます。 重度の高カ