東大・坂村健教授が、『変われる国・日本へ/イノベート・ニッポン』(アスキー新書)を上梓した。前編に引き続き、坂村氏の日本への提言をお伝えしよう。 坂村 健(さかむら けん) 1951年東京都生まれ。東京大学大学院情報学環学際情報学府教授。工学博士。専攻はコンピュータ・アーキテクチャー(電脳建築学)。1984年からTRONプロジェクトのリーダーとして、まったく新しい概念によるコンピュータ体系を構築して世界の注目を集める。現在、TRONは世界でもっとも使われ、ユビキタスコンピューティング環境を実現する組込OSとなっている。 ライフスタイルも変えないといけない 『大変化時代のキーワード/ネット社会とビジネスを語る術語集』 著:2011年を考える会 価格:790円(税別) ── 『大変化時代のキーワード』という本を同じ発売日で出しました。ネットの普及やグローバル化など日本の置かれている環境もどんど
スシ・ポリスから見えてくるブランド戦略不在の日本 ── “スシ・ポリス”の話が本の冒頭に出てきます。 【坂村氏】 イタリアなんかは自国の料理というカルチャーを世界に主張していくために、イタリア政府の認定料理店というのがあります。日本にも17店くらいあるんですよ。タイ政府もやっている。フランスなんかは政府がやらなくても、ミシュランが世界的権威を持っていて、そういう機能を果たしている。 ところが、農林水産省が日本食の認定制度を海外で始めようとすると“料理ナショナリズム”だとかニセ日本食を取り締まる“スシ・ポリス”だという話になってしまう。 ── なぜ日本ではそういう展開になるのでしょうか? 「日本にもいいものはたくさんあります。もっとブランドをうまくマネージメントすれば、不当に評価されなくなる」 【坂村氏】 ここで問題になるのは、海外の自国料理のレストランを評価すること自体は、世界的にズレて
東大の坂村健教授が、『変われる国・日本へ/イノベート・ニッポン』(アスキー新書)を上梓した。そのキャッチコピーは「日本はありとあらゆるものを変える必要がある」と、いささか過激だ。 米国一辺倒のコンピュータの基本ソフトの世界にあって、世界で最も使われている組み込みOSである“TRON”を育てた人物は、いま日本のどこをどう変えよと言っているのか? アスキー取締役の遠藤諭が聞いた。 坂村 健(さかむら けん) 1951年東京都生まれ。東京大学大学院情報学環学際情報学府教授。工学博士。専攻はコンピュータ・アーキテクチャー(電脳建築学)。1984年からTRONプロジェクトのリーダーとして、まったく新しい概念によるコンピュータ体系を構築して世界の注目を集める。現在、TRONは世界でもっとも使われ、ユビキタスコンピューティング環境を実現する組込OSとなっている。 “イノベーション”と“技術革新”は似て非
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