Tweet下記は、2011年3月末に執筆し、 岩波書店「科学」2011年5月号・科学時評欄に掲載されました。 東日本大震災から4年。ウェブにアップしておきます。 —- 3月11日午後2時46分、「平成23年(2011年)東北地方太平洋沖地震」が発生した。地震の規模はマグニチュード(M)9.0。大津波をもたらし、甚大な被害を日本全体に与え続けている。 直接被害を被った場所の一つ、宮古市田老には高さ10m、長さ2kmを超える「田老万里の長城」とも呼ばれる大防潮堤があった。しかし津波は10mの防潮堤を超え、町を破壊した。田老だけではない。釜石の湾口防波堤など各地で津波を想定して設置されたハードウェアが想定仕様を超える力に圧倒され、沿岸地域に集落があった地区は壊滅した。 世界有数の豊かな漁場だった海が、どす黒い濁流に姿を変えて触れたもの全てを破壊する姿は、日本を戦慄させた。 死者行方不明者は3