日本一の貯水量を誇る「徳山ダム」は、岐阜県西部の揖斐川(いびがわ)町にある。福井との県境に近い、美しいダム湖だ。しかし、その下に「徳山村」があったことは、少しずつ忘れられている。高度経済成長期、日本では多くのダムが計画され、いくつもの集落が湖底に沈んだ。徳山村もその一つで、旧村民たちは「わがふるさと」の記憶を今も懸命に引き継いでいる。帰れなくなっても「ふるさとはふるさとだ」と。あなたのふるさとの記憶は、どう引き継がれているだろうか。(笹島康仁/Yahoo!ニュース 特集編集部) 雪の積もる国道417号の山道を北上していくと、「全面通行止」の看板があった。つなぎ姿の男性が2人、車を降りて震えながらタバコをふかしている。「奥は雪が2、3メートルもあって面白いけど、連れてけねぇよ。俺らが怒られちまう」。2人はこの先で道路工事に携わっているという。
![「ふるさと」の記憶つなぐ―― 日本一のダムに沈んだ村で - Yahoo!ニュース](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/97f9d660fed3948a0eb48f2e44ae7c23d5b89f8a/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Fnews-pctr.c.yimg.jp%2Fr%2Fiwiz-tpc%2Fimages%2Fstory%2F2018%2F2%2F28%2F1519780397_1519780373_1-x828-y552.jpg)